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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第三章 受け継がれる意志

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出発①

【主要登場人物】

リン(主人公、男)

フィロ(獣人、女)

ジェット(傭兵、男)




【サブ登場人物】

ドム(赤牛亭の店主)

オウル・P・マギー(故ヨルムの孫)

ギリコ(賭事店オーナー)

ニコラス(仙都政府の役人)

ザック(逃走者、武闘派)

テロが収束して、数時間が経過。

都市長の容態は安定。

事の経緯はギリコさん主導のもと、モニターで全域に放送。

都市長と側近である情報屋も同席。


ニコラスを野放しにしていたのは、都市長本人が高齢で自分の身を案じたため、従わざるを得なかったと釈明。

一定の非は認め、長の任を降りることを発表。

後任は、騒動収束の立役者であるギリコさんが務めることになった。





次の日の夜、僕達は赤牛亭で荷の準備をしていた。


「もう少し、滞在する予定だったと聞いていたがな」


営業中にもかかわらず、ドムさんはお酒を飲んでいた。


「慰労会行かなくてよかったんですか?」

「建前だろうよ。仕事を手伝わされるだけだ」

「僕も同じような理由で断りました。長居するとその色に染まりそうで、抜け出せないですから」

「そうか。出発は明日だったな」

「はい」

「……オウルも連れて行ってやったらどうだ?」

「僕は一人旅が性に合ってますよ。フィロ達のことも、好き好んで連れているわけではありません」

「そんな風には見えないが、まぁオウルも忙しいか」

「えぇ、宣伝効果は抜群みたいでしたから。彼はこれから色々と忙しくなりますよ」


一人で店を切り盛りするのは難しいかもしれない。

しかし、それは彼の問題。

解決も彼自身がすべきだ。

横槍は良くない。


「そういえば、ジェットと嬢ちゃんの姿が見えないがデートか?」

「はは、2人がそんな風に見えます?ジェットは残りの武器回収で、フィロは仲良くなった人達に挨拶に行きました」

「今、都を出れば、一人旅できるんじゃないか?」

「……そうかもしれません。ですが、フィロの嗅覚やジェットの経験則を考えたら撒けないですね」

「そんなものか」

「はい」


聞き終えたのか、ドムさんは一階へと降りていく。

部屋の入口には、落とし物。



ドムさんの実家でもある、赤牛亭本店のサービス券を僕は拾った。


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