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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第三章 受け継がれる意志

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捜索①

【主要登場人物】

リン(主人公、男)

フィロ(獣人、女)

ジェット(傭兵、男)




【サブ登場人物】

ドム(赤牛亭の店主)

ヨルム・マギー(服屋兼仕立屋の店主)

オウル・P・マギー(ヨルムの孫?)

仙都(The・ハミット)に来てから、4日目。

僕らはようやく、都市の雰囲気にも慣れてきた。

滞在しているここは赤牛亭(レッド・カーティ)仙都店だ。

工業区と住宅区の間に位置する。


「許せねぇあのババァ!」


荒れているのはジェットだ。

昼間から酒を飲んでいる。

彼を宥める役はいつも僕だ。


「賭事で勝って、さっきのチャラになったんでしょ?いいじゃない」

「よくねぇ!問題なく依頼をこなしたのに、人相が悪いから金は払わないって、なんだそりゃ」

「まぁまぁ」



僕らは毎日、互いに違う仕事を請け負っている。

店に従事するというかたちではなく、住人の問題や争い、揉め事などの対処だ。

人が多いこともあり、そういった依頼は多い。

この都市だけで使えるパソコンを紹介所から貸与してもらい、対応できそうな仕事を各自で選ぶ。

ジェットの今日の依頼は、住宅区に住むおばあさんの頼み事。

報酬を貰えずに、憂さ晴らしで賭事の店に行き、見事勝利してのヤケ酒。


「結局俺は人を護るなんてできないんだよ。人相悪いんだからよ」


かなり酔っているようだ。



フィロはというと、毎日それなりに量をこなしてきているが、お金は貯まっていない。

報酬額が毎度ながら少ない。

予定の報酬を貰ったうえで何かに使っているのならいい。

簡単な依頼をしているだけというならまだ分かる。

しかし、フィロの依頼内容は簡単ではない。

獣人の機敏さを必要とする仕事が多い。

貯まらない理由は計算が苦手で騙されているからだ。

以前に、お金について聞いた時、まるで分かっていなかった。

見た目が良さそうな物を高いと思い込んでいる節がある。

依頼者もそういう鈍感さに気づいている場合が多いのだ。

スリをさせた方が儲かる気がするのは、一旦頭の隅に置いておく。


この方式は仕事が簡単に見つかるのはいいが、報酬に関しては、当人同士の話し合い。

紹介所は、この問題には関与してくれない。

仕方のないことではあるが、やるせない気持ちになるのが悪いところ。



「はい!お待ち!」


そんな気持ちを感じとられたのか、愛想良い笑顔でドムさんは料理を持ってきた。




感想、評価、レビューお待ちしています。辛口でも構いません。

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