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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
外伝③ 詩よ届け

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救出開始

【登場人物】

リン

フィロ

ジェット

オウル

キィ

門前払いを受けた次の日、僕達は宿で緊急会議を行っていた。


「ぜってぇ裏がある」


「僕もそう思います。もしくは何か事件に巻き込まれたか、どちらにしろ早急に探す必要があると思います」


「私がにおいたどる!」


「手紙に書いてある、この冒頭の詩も意味あると思うんだよね」


「それは俺も思ってた」


「キィさんは作詞もされるので、不自然には思いませんでしたが、僕達に何か伝えたいメッセージがあるのかもしれませんね」


通信ではなく、手紙での報告。

それには何か意味があるように感じる。

僕達だけに伝えたい何か、他の人には知られたくない何か。

今一度整理するために、机に手紙を広げた。

詩と手紙の内容はこうだ。


夢が叶う

嘘みたい

変な気分

色んな事があった

突如舞い降りた奇跡

嘘みたい

野に鳥はもういない

何故なら羽ばたいたから

彼方遠くへ


追伸:明日、私の(うた)が流れます。聴いてください。



「むぅ、わからない…」


「フィロは捜索メインでいいよ」


「嘘を2回書く必要あったんですかね?」


「嘘の嘘は本当ってこと?」


「何が本当なんだ?」


「それを見つける必要があるかと…歌を詩と書いているのは、歌詞は同じだけど歌い手は違うってことでいいと思います」


「歌詞だけ買収して、本人は表に出さないなんてことあるのかな?」


「出さない理由があるのか、出せないのか…考えられるとしたら見た目や年齢じゃねぇーのか?」


「顔で判断する事務所なんて、どうかと思いますけどね」


キィの年齢は20歳を越えていて、26歳くらいだったと記憶している。

放送された別の歌い手の方の映像は出ていて、その人が20歳以下のフレッシュな若者だったのは間違いない。

顔は好みが別れるが、僕は整っているキィの方がいいと思う。

それに歌声は、圧倒的にキィの方が上だ。

未熟な若者に歌わせる理由は見当がつかない。


「ねぇ、これぜんぶなんてよむかおしえて」


「じゃあ、ここに書くよ」


フィロの希望に沿い、1つずつ書いていく。

僕とオウルが気づいたタイミングは、一緒だった。


「───これ!」


「あぁ、そうだよきっと」


「なな何が分かったんだ?」


「答えは…ゆ、う、へ、い、と、う、の、な、か…だよ!」


辿り着いた答えの説明は道すがらすることにした僕は、急いで全員を連れ、その場所へと向かった。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






向かった先は電波塔兼時計塔。

この街で一番大きいとされるシンボル。


「ここのどこかに……」


「地下か天辺か?」


「フィロは感じる?」


僕も軌跡を辿れるけれど、会ったのは数日前。

ここはフィロの獣人としての嗅覚を頼る方が正解だ。


「クンクンクンクン………たぶん、うえ」


「上………」


見上げる。

かなりの高さだ。

塔の中に入口があるとは思うけれど、簡単に通れるかどうか不明。


「二手に別れますか?」


「いや、外からは登れないしね。おそらく、中階段を通って途中から外階段になるパターンだとは思うから全員で行こう。入口を塞いでいないことだけ祈ろう」


電波塔の中には、街の人もチラホラといる。

観光名所の1つとして見に来る客がいるからだ。

当然、関係者専用扉はある。

狙うのはそこ。

そこを通るには、1人の警備員を離れさせる必要があった。


「俺が組手してやろうか?」


「問題行動は起こせないよ、キィにも悪いでしょ」


「なら、どうすんだ?」


「ここは………」


オウルの自動駆動(オートマシン)に中の情報を調べて、オウルに電波塔をハッキングしてもらうのが良いと思ったのだが、ハッキングにどれだけの時間がかかるか。

本当に幽閉されているのなら、衰弱しているかもしれないし、悠長にはしていられない。


「警備員は入口の1人みたいですね」


「あちらさんは、ここがバレるとは思っていないんだろうね」


「んじゃ、俺の麻酔針で眠らせて、代わりに俺が警備員としてここを見張っておくぜ」


「私につかったやつだ」


「ああ、だから長いこと起きないと思うぞ」


「それもアウトな気がするけど…まぁいいか」


作戦は直ぐ様実行に移す。

プロの傭兵は手慣れた手つきで警備員を眠らせていた。


「じゃあ、あとはお前らに任せた」


相槌した僕達は、中階段を登る。

予想通り、途中からは外階段となっている構造。


「うひゃー、たかい」


「フィロ、あんまり高いって言わないでよね」


ここから落ちたら…なんてことは考えない方が良さそうだ。

登るほど風当たりも強くなっていく。

暫く登っていくと、頑丈そうな扉がある。

もちろん鍵は掛かっていたが、警備員から拝借した鍵で開ける。

扉を開けると、そこに探し人はいた。


「───っ、みんな!」


フィロとキィは喜びで抱き合っていた。

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