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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
外伝① 機械と人と私

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機械都市

【登場人物】

シャルル・ミン

ここは機械都市(The・メイシン)、私の名前はシャルル・ミン、ここの機械開発部に所属してる者。

800年前の世界崩壊後、世界を管理する都市と呼ばれる12連合が発足したけれど、私の住んでいる機械都市(The・メイシン)は12連合には該当しないし、管理される地域に含まれることもない。

自立発展が許されている都市であり、それだけの広大な敷地を有しているということ。


機械都市(The・メイシン)はその名の通り、都市全域が機械化している。

建物や家屋には油が染み付きながらも腐食はしておらず、間取りが絶えず変化するなど、ある種細胞であり、一塊のロボットのような構築形式となっている。

その為、大半の外の人間、旅人や商人といった類の者達は目的地に辿り着かず迷う、という事案が度々発生する。

かく言う私も、幼い頃は何回迷子になったか分からない。

地元民が道を見失うのだから、初めて都市に来訪する者が迷わない理由がない。


都市の特色はもう1つある。

それは普通の都市や街と比べて、人種割合が違いすぎていること。

ここは機械──ロボットが大半を占めている都市。

人間との比率は7:3。

人間の割合が3だ。

働いている者達は人間よりも機械が多い。

彼等はここ機械都市(The・メイシン)で造られている。

私の所属する部署がその開発を担っている。

彼等の見た目は、普通の人間と見間違うほどの精巧さ。

他の都市と比べても、機械特有のゴツゴツ感はなく、スラリと丸みを帯びている形状。

彼等の性能は高く、技術革新的な意味では、ここが世界一を誇る。

ゆえに仕事能力も高く、都市の生産を担うのは機械であり、人間ではない。

人間達は肩身の狭い中、生活をしている。

働き口が少なく、路上生活を強いられている者達もいる。

デモは定期的に起こり、人間達の生活感が改善する兆しは、今のところない。

ここの都市長は、機械を優遇しているからだ。

私も開発側であるために市民よりは優遇されている位置にいる。

市民との溝は深まるばかり。

昔のように接してくれる人はいなくなった。

他都市や街に移住する者が増えているだけならば気落ちは少ないが、その可能性は低い。

ここより次の都市や街は距離があるからだ。

旅行気分で戻ってこれるほど楽ではない。

車で移動すれば簡単だが、かなりの高額であり、裕福層でしか手に入らない。

私でも購入することはできないほどの額なのに、一般市民が買うなど夢のまた夢。

それでも都市を出る者はいるが、帰ってきた者はおそらくいない。

この都市の人間が少ないのは、単純に生活苦で死ぬ者が多いから。

いずれ、この都市は機械だけになると、思ってしまう。

それは御免被りたい。

現実は無情で非常だが、私が所属している部署ならば、機械と人間が分かちあう未来、共存を実現できる可能性はあると思う。


それが私の野望。

ここに拾われた私ができる恩返し。

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