光の君へ
【主要登場人物】
リン・フォワード
(主人公、男、白髪、825歳)
フィロ・ネリウス
(猫獣人、女、褐色肌、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル
(傭兵、酒と女好き、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー
(妖人と人間の混合種、ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ
(元工作員、針使い、女、赤紫髪、23歳)
ロック・ロック
(元Riバース、元二重人格、改造、男、緑髪、21歳)
ドム・カーティ
(元Riバース、赤牛亭の店主、合成獣、男、銀髪、32歳)
【サブ登場人物】
ボイル(Riバース、1位)
ユキ(Riバース、研究員)
覆面女(Riバース、29位)
起動装置周辺には8人。
装置はしっかりと起動し、青白く光る。
「やめろ、リン、やめてくれ、考え直してくれ、俺の未来を奪わないでくれ」
「もう決めたことだからさ、そんな泣かないでくれよボイル」
「お、お前の考えているのはあれだろ。この固定砲台で自身を発射させ、隕石を砕くってことだろ」
「なんだ分かってるじゃん」
「できたとしても、1つしか壊せないぞ。あと4つなんて無理だ。位置を把握はできないし、都市や街への2次被害は尋常じゃない。結局世界は終わるぞ」
「観測の自動駆動を使いましょう。一時的に防壁も張れるし、他の隕石の位置情報も伝達してもらうわ」
「それでも全ての破壊はできない!」
「僕は全てを出し切るよ、それこそ燃え尽きるくらいにね。位置特定は僕の得意分野だしね。軌跡や熱源探知で破片すらも大地には落とさないつもりだよ。でも僕達だけじゃ足りないから、ボイルも手伝ってね」
「は?」
「私達も残り少ないエネルギーを使うつもりよ。逆流させて、リンに受け渡すの。全てが終わっているとき、この世にはいないけど、最初の崩壊は私達が起こしてしまったことだから、今度は私達の手で食い止めましょう」
「お、俺はやらないぞ、こんな、成功率低い賭け」
「ボイルなら理解るでしょ?データや数字では失敗と予想されたとしても、それを覆して成功したときの喜びは」
「そうだとしてもだ!」
ボイルが了承できなかったのは、成功をしたときに誰もいないからだ。
自身さえも。
喜びを分かち合えない。
仲間や友人はいない。
覚悟が一番足りていないのは、ボイルだったのだ。
ボイルをよそに、ユキ達は話を進めていく。
シェリーが進化都市への声掛けをして、地下への入口を全ルート開放する。
ロロは、繋がる範囲で他都市への連絡をする。
レイドとカンはユキのバックアップ。
模造人間リンは本物のリンとともに、発射口へと進む。
いつの間にか、ボイルは泣くのをやめた。
「はぁ、くそ。お前達、これが終わったらパーティーするからな」
組織の最高責任者だった彼はもういない。
いまはただの覚悟を決めた研究員。
1班と2班のまとめ役。
「そう、じゃあ私は歌を歌うわ」
「僕は飾りをつけるよ」
「ナラワタシハオドロウ」
「料理は私とレイドが作るいつものパターンね」
「承知」
「じゃあ僕は…/じゃあ僕は…」
笑い声が木霊する。
赤く染まった空はうねり出す。
大地を覆う黒い影。
各地の人々は恐怖した。
世界の終焉を覚悟する者達もいた。
しかし、一筋の光が、影を砕いた。
何度も何度も何度も何度も何度も。
やがて影は、眼には見えないほどの小さな結晶となり、広大な大地へと恵みをもたらすかのように、降り注いだ。
その光を見たものは、一様に言う。
世界の救世主だと。
光の君。
彼は後世に語り継がれた。
【LASTは終章 (間章の続き)】




