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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第七章 紡がれる世界〜再誕の因〜

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還る場所

【主要登場人物】

リン・フォワード

(主人公、男、白髪、825歳)

フィロ・ネリウス

(猫獣人、女、褐色肌、黒髪、16歳)

ジェット・エーギル

(傭兵、酒と女好き、男、金髪、28歳)

オウル・P・マギー

(妖人と人間の混合種、ハッカー、男、青髪、17歳)

カレン・クジョウ

(元工作員、針使い、女、赤紫髪、23歳)

ロック・ロック

(元Riバース、元二重人格、改造、男、緑髪、21歳)



【サブ登場人物】

ローグ・シルバ(技師の街職人、ロックの里親)

ボイル・マクレーン(Riバース、1位)

ユキ・アマミヤ(Riバース、研究員、個体名はエル)

ドム・カーティ(Riバース、5位)

クレイ(Riバース、9位)

マイ(Riバース、63位)

メイ(Riバース、64位)

リンの拳は、ドムを正常へと戻していた。


「あちぃな」


熱量(エネルギー)値を0%に戻しているとはいえ、周囲に余韻はある。

灯火はまだ燃え尽きていないかのように、メラメラと燃える。


「すみませんね。火消しはいませんので、暫くは熱いと思いますよ」


「ああ、いや、心地いいさ」



ドムは静かに、大きく、ゆっくりと息を吐いた。


「それで、俺はこれからどうすればいい?」


負けたのだ。

敗者は勝者に従うのみ。


「ロックが今、ジェット達と連絡をとっていまして、高速列車(リニア)の停車駅を見つけたそうです。Riバースはだいたい後続を派遣するやり方みたいですので、あっちの抑えは問題ないです」


「さすがの手際だな」


「カレンも想定した以上に役目を果たしてくれました」


「ほう、内容を聞きたいところだな」


「ですが、想定すぎます。本当は数日後にここを出て乗り込む手段でしたが、どうにもそれはできそうにありません」


「なぜ?」


「全員が集まるのにかなりの時間がかかるからです」


「誰がくるんだ?」


「それはお楽しみです。高速列車(リニア)を塞き止めるので、向こうも容易には来れないですし、強引に僕を連れてこようとするくらいだ。今何か大変な時期なんでしょう?」



5位でも全ては知らない。

順位は強さ、偉さではない。

それでも、ボイルが重要な研究をしていることは知っている。

それに権限は、ボイルしか持っていないのだ。

研究をしながら、リン達の動向を探る指示は可能だが、戦闘員を派遣しすぎることはできない。

本拠地を手薄にすることはできない。

2位のレイモンドがいれば状況は変わっただろうが、彼は今遥か遠い地にいる。



「ボイルは、タイムリミットはあと2ヶ月弱と言っていた」


「それはいつですか?」


科学都市(The・シエン)から戻ってきた時だ。俺の耳は強化されているから、聞き間違えではない」


「そうですか、こちらの準備も1ヶ月近くかかるそうです…つまり…」


「つまり?」


高速列車(リニア)を使って、Riバースに行くことはできないので、丁度いいのかもしれませんね」



何が、丁度いいのか。

進化都市(The・ボルト)まで高速列車(リニア)を使わずに行くということは、期限ギリギリもしくは当日になる可能性があるということだ。

失敗は許されないはず。

最終期限とやらまでの残日があってもいいくらいだ。


この青年は、こんなにも怖さ知らずだったのかと、ドムは思った。



「さぁ、ドムさん行きますよ!」


「どこにだ!?」


「皆の所にです!ドムさんにも色々と手伝ってもらいますからね!」



ドムは自分より細く、ただ大きなその手を掴んだ。

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