リン VS 5位合成獣ドム ①
【主要登場人物】
リン・フォワード
(主人公、男、白髪、825歳)
フィロ・ネリウス
(猫獣人、女、褐色肌、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル
(傭兵、酒と女好き、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー
(妖人と人間の混合種、ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ
(元工作員、針使い、女、赤紫髪、23歳)
ロック・ロック
(元Riバース、元二重人格、改造、男、緑髪、21歳
【サブ登場人物】
ローグ・シルバ(技師の街職人、ロックの里親)
ボイル・マクレーン(Riバース、1位)
ユキ・アマミヤ(Riバース、研究員、個体名はエル)
ドム・カーティ(Riバース、5位)
クレイ(Riバース、9位)
マイ(Riバース、63位)
メイ(Riバース、64位)
煙幕砲撃に、ドムはいち早く気づいていた。
それが合成獣ドムの強みである。
身体を変化させなくても、通常の獣人より感覚は鋭い。
ゆえに、クレイに指示されるよりも早く散開し、敵の前へと立ち塞がった。
「どうも、ドムさん」
「リン…」
強者に言葉はいらない。
リンは熱量値を20%に上げ、ドムは合成獣へと豹変した。
「あなたを救いにきました」
「お前に俺は救えない」
広大な荒野の中で、戦闘音だけが絶えず響く。
岩は消し飛び、大地は抉られる。
飛び道具は一切ない、近距離での肉弾戦。
熱量値20%ではドムの硬く覆われた皮膚はびくともせず、ドムもまた再生力の高いリンの前に決定打を見出だせないでいた。
2人の戦闘が止まる。
「どうやら、ロックとフィロは役目を果たしたようです」
「みたいだな」
強化視覚であれば、遠方も容易く見れる。
クレイとマイ&メイは倒され、1人残ったドム。
ただ窮地に陥ったとは、微塵も思ってはいなかった。
「投降は?」
「するはずが無いだろう」
「ですよね、あーどうすれば…」
「倒すほかあるまい。お前達では俺は救えない。救うことができるのは、ボイルただ一人だ」
「…どうして、そう思うんです?」
「単純だ。リンよりもボイルの方が研究者として優れている」
「あー、はは、なるほどね、まぁ確かに、そうでした」
合成獣となってから、ありとあらゆる研究を見てきた。
ドムが見たその一端は、歴史を覆すほどでもあった。
リンとは比べものにもならない。
リンは、たかが旅人。
旅人は何も生まない。
生産性はない。
「…ですが、ドムさんに必要なのは僕達でしょう!ボイルなわけないじゃないですか!」
「お前達では無理だ。何度言えば分かる」
「100万回言われても分かりませんよ!今のドムさんをアイちゃんが見たら悲しむでしょう!それくらい、分かってるんでしょう!」
「ああ、そうかもな。だが、奴は俺と約束したんだ。アイを…蘇らせてくれるってな」
「それは…まさか…」
「模造人間というやつだ。だがそれでもいい。アイが戻って来るなら、俺は悪魔にだって魂を売るさ。俺が悪いんだ、もっといい医者を見つけていればこんなことにはならなかった。復讐は終わった、だがアイを取り戻す道は続いている!この道は、何人たりとも邪魔はさせない!さぁ!組織まで来てもらうぞ、リン・フォワード!!」
ドムはさらに身体を変化させた。
一回り図体は大きくなり、表面には無数の剣山、見た目もグロくなり、言葉もあやふやになった。
「オワラセ…ヨ」
理性なき怪物は咆哮をあげて突進。
狙うはリン…ではなく、その仲間のもとへ。




