固有強化武器
【主要登場人物】
リン・フォワード
(主人公、男、白髪、825歳)
フィロ・ネリウス
(猫獣人、女、褐色肌、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル
(傭兵、酒と女好き、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー
(妖人と人間の混合種、ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ
(元工作員、針使い、女、赤紫髪、23歳)
ロック・ロック
(元Riバース、元二重人格、改造、男、緑髪、21歳)
【サブ登場人物】
ローグ・シルバ(技師の街職人、ロックの里親)
室内に人の雰囲気を感じたのか、じっちゃんと呼ばれる男は立ち上がり、僕達を見た。
だが、1度だけ目を大きくさせた以外は一言も喋らず、作業に戻った。
「じっちゃん、覚えているみたいっす」
「え!?本当?」
全く、そんな風には感じなかった。
あの眼は、視えているかどうかもあやしい。
「うちのじっちゃんは、寡黙なんす」
寡黙だとしても、音信不通の孫との数年ぶりの再会なんだから、もっとなんかあっていいはずなのに、技師職人は皆こんな感じなんだろうか。
街が過疎化する理由もなんとなく分かる気がする。
「んじゃ、聞いてみるっすよ」
何を?、と思って聞いてみると、なんとロックは、これまでの事を全部話していたのだ。
改造されて組織に入ってたこと、色々やらかしてたこと、改心したこと、強くなりたいことなど。
よくもまぁ、包み隠さず話せるものだと感心してしまうほどだ。
「了承してもらえたっすよ!皆様方!」
「え?何が?」
僕達が見る限りでは、何もアクションはなかったはず。
ロックが一方的に話しかけていただけで、反応はないし、悪く言えば本当に生きてらっしゃるのか微妙なところだ。
「んじゃあ、ちゃちゃちゃと行きますよ皆様方!だいたい2週間っすよ」
「いやだからなにが?説明してよ」
「えっ?あれ?ん?説明してなかったすか?」
「してない、全くしていない」
「皆様方の専用強化武器を作るんすよ」
「武器なら、俺はすでに持ってるぞ」
「ノンノンノン、兄貴の持ってるそれじゃあ一般止まり、オレっち達、技師の街と発明都市の職人の合せ技で作る強化武器はその上を行くっす」
「ロックもてつだうの?」
「イエス!オレっちとローグのじっちゃん、それと発明都市に知り合いがいるっすから、3人の共同作業でオレっちを含めた5人分の強化武器を作るんすよ」
なるほど。
そういうことか。
僕達には会話していたようには見えなかったけど、短時間でそこまで話を煮詰めるなんて、さすが職人技だね。
うん、今はそう思うことにしよう。
「知り合いは問題ない人なの?話は断らない?」
「オレっちとローグのじっちゃんを信用信頼信じてくだせぇ。それに発明都市は進化都市とは仲良くないっすから、問題はないっすよ」
「なるほどね。武器を作るのは理解したけど、改造の街に協力は仰がなくていいの?」
「あそこは、Riバースの息がかかってるっす。それに改造だと原型がなくなるパターンが多いんすよ。腕足頭無くしたくないっしょ?技師はその身体に合った物を作るっす。そこに発明の技術を組み込む、これが最適っす」
ロックの話はわかった。
ただ2週間となると、それなりに時間がある。
「採寸計量効果測定はするっすけど、余った時間は都市や街を回ってみたらどうすか?改造の街は息がかかってやすが、悪い街ではないっす。ただの不良の溜まり場っす」
それはまた問題の起こりそうなことだ。
Riバースの情報を入手するには、危ない橋を渡れということなのだろう。
「武器が出来上がるまで、単独行動は控えてね」
問題に巻き込まれたとしても、1人じゃなければ活路はある。
単純だが、これが今できる最善の対応策だと僕は思った。




