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雪が降る日

クリスマスツリーを光らせるには魔光石が必要だ。

魔力で光る石だが、マリは沢山持っているので心配いらない。家の中の光るものは全て魔光石だ


「うん、飾り付け順調…あ、雪だ」


ふわふわの雪が降ってくる。これぞついに冬の始まりだ。


「雪だな」


「これからさらに冷え込みますね」


けだまスライムたちもふわふわ家の中を舞っている。

部屋中をオーナメントで飾り付ける


「よし、出来た!」


魔光石で飾り付けたのでクリスマスツリーがピカピカ光っている。と言うよりかは部屋中が光っている


「わぁ…綺麗ですね」


「そうだな…うん、今日はココアを入れよう」


冬はホットココアがおいしい季節


「はぁ…一気に冬が来たって感じだね」


「そうだな、体を冷やさないようにしないとな」


「もう私、外には出れません…」


ココアを飲んで落ち着く。冬はやっぱりこの味だ


「クリスマスのお菓子作らなきゃ」


「菓子か!いいな」


マチがワクワクしているのが伝わる


「ジンジャークッキーにシュトレン、バニレキプフェルにスノーボール…考えるだけで楽しいな。ご主人の作るクリスマスケーキも美味いし最高だ」


「ふふ、早速作ろうかな」


マリがキッチンに行っている間、マチとジェイドが作戦を練っていた


「ご主人のクリスマスプレゼント…どうしたものか」


「そうですね…飽きられるのではないかと毎年不安ではありますが」


5000年生きてるハイエルフのマリにクリスマスプレゼントを渡すのは大変難しい。被ったり、前に渡したものをまた渡してしまったり。


「実用性のあるものがいちばん無難か…」


「そうですよね、キッチン用品とか」


「ご主人は花も好きだからな」


マリは花瓶に季節の花を一輪の挿して楽しむ。とても風流だ


「とにかくご主人に勘づかれないようにしなければ」


「キュキュ?」


3匹も入ってくる


「あなた達は何か欲しいものはありますか?」


「キュー?キュッキュ…」


首を振るように身体を震わせる3匹


「欲しいものは無いみたいだな」


うーんと頭を悩ませる2人



一方その頃マリは…


「2人のプレゼントは…あれでいいかな」


どうやらプレゼントは決まっているようだ。クッキーもどんどん焼けていく


「うん、美味しそうに出来てる!」


マリに迷いは無い。これが5000年以上生きているハイエルフなのか


「キュキュキュ~」


「ん?君たちどうしたの、今お菓子を作ってるんだよ。君たちも食べる?」


「キュゥ!」


首を縦に降るように身体を震わせる


「うん、一緒に食べようね」


雪はしんしんと振り積もっていく。こうして3人と3匹の冬が始まった

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