お買い物
マチがかなり古そうな魔導書に目をつけた。
(これは…)
「おお、マチさんいい本に目をつけたねぇ」
「あ、それ私の書いた本だ」
「やっぱりご主人が書いたものか。これをくれ」
「あいよ」
「私の魔導書を買ってどうするの?神代古代の魔法なら教えてあげるのに」
「何千年も前のご主人の直筆ってところが引かれるんだ」
「うん?ちょっとよくわかんないけど…」
マチはマリがおよそ4000年前に書いた魔導書を買った
「うむ、東の国の薬草について書かれている本…珍しい。これください」
ジェイドも薬草の本を買った
「マリ様はお目当ての本はなかったかい?」
「うん、ほぼ家にあるからね」
「そうかそうか、また近いうちに来ておくれ」
「わかった、ありがとう。じゃあね」
店主のタナスに挨拶をして店を出た
~
次は魔導具店
「いらっしゃい、おう、マリ様じゃねぇか!」
こっちの店主は皮膚に鱗があり、瞳孔が縦長でおまけにしっぽも生えている。鮮やかな青い髪の竜人族だ
「ひさしぶりラング、元気?」
「おうよ!元気してたぜ!最近見ねぇから心配したぞ!」
「それはごめん。ずっと森に引きこもってたから…」
「で、何をお探しだ?」
「マチとジェイドの髪留め用の魔道具ってない?」
「あぁ、いいのあるぜ」
そんなこと聞いてない!と2人はマリに詰め寄る
「ご主人俺は何もいらない、大丈夫だぞ」
「マリ様、私もですよお気遣いは嬉しいですが…」
マリはまるで聞いていなかったかのように、「いいのあるってよ」と、勧められたものを手に取った
「どうだい?お二人さんの目の色に合ってるだろ!」
「うん、すごく綺麗。高魔力を探知すると防御魔法が勝手に発動するんだね。買った」
こうしてマリは2人の魔道具(髪留め)を購入した
「毎度あり!また来いよ!」
「うん、またね」
こうして魔道具店を出た
~
「ご主人、本当にいいのか?」
「マリ様…私、気が引けますっ」
「買っちゃったもん。ほら、早速付けてみてよ」
2人は言われるがままにマリから貰った髪飾りを付けた
「光に当たるとすごく綺麗だね!」
髪留めに着いているクリスタがキラッと輝く
「似合ってるよ」
「っ…ご主人、俺からも贈り物をさせてくれ」
「私も!何か返させてください!」
そう言うと2人に手を引かれてさっきの魔道具屋に戻った
「いらっしゃ…あれ、また来たのか」
「ご主人に似合うものを」 「ください!」
「お、おう、わかったぜ」
2人の圧がすごい。
「このブレスレットなんてどうだ?綺麗だろ。小さいがダイヤモンドが埋め込まれてる。こっちはルビーだ」
「これをくれ!」「ください!」
「高いもの買ってくれてありがとよ!マリ様へのお返しか?」
「まぁな」「そうですね」
「そうかそうか、じゃあな!気をつけろよ!」
今度こそ魔導具店を出た
「もう、お返しなんていいのに」
「いや、ご主人になにか貰ってばっかりじゃ俺たちの気が済まん」
「そうですよ、いつもお料理作ってもらってますし…」
「ほら、どうだご主人」「どうですか?」
付けてみると白い肌に映えるダイヤモンドとルビーの輝き
「うん。気に入ったよ、ありがとう…2人とも大好き」
二人をギュッと抱きしめる
「そ…そうか。それは良かった」
「気に入っていただけたみたいで…良かったです」
何となく2人とも顔が赤い気がするが気のせいだろうか




