88話
何か書き方が変わったような気がする(多分気がするだけ)
あの後ブラングさんに色々話を聞かされた。
まず、最初に教えてもらったのは今のフランさんの状態だ。
ブラングさんの話では、ずっと寝たまま目を覚まさなくなる病気のような呪いにかかったようだ。どうして、こんなに曖昧なのかというと、何故このようなことが起こるかが分かっていないかららしい。通説としては夢現が関わっているらしいが、どのようにして関わっているかは推測の域を出ないらしい。
なので、病気のように急に発症して、発症する兆候もない呪いらしい。
そして、この呪いは質の悪いことに生存率が低いらしい。というのも自力で起きない限り他者が何をしようと外的な要因では起きることがないらしい。
また、何故夢現が関わっていると言われているかと言うと、その症状からの生き残り?による証言からそうされているそうだ。また、その生き残り?のほとんどが、腕の立つ人らしい。
他にも一般人の生き残りもいない訳では無いが、そのほとんどの人は心‥‥意思がとてつもなく強い人らしい。まぁ、強い意志と言っても自己中のような人、天狗のようになった人のような意志の強さでは無いらしいが。
そして、次に話されたのが、俺にこのことを話した理由でもあり、話の本題でもある。
だが、その前に
「話をする前に、お主はフランのことをどう思っておるのじゃ?もしこの状況をお主が助けれるとしたらどうする?」
と、聞かれた。まぁ、どうしてこんなことを聞くのか?という点については予想がつく。恐らく夢の使者の能力などが関わっているのだろう。
「どう思っている?ですか。少なくとも死んで欲しい人では無いですね。この世界にいるとても少ない大切な人なのですから。それに助けれるのだとしたら、俺にできる限りの最善を尽くしたいと思いますよ」
「ふむ、よく分かった。ただ、最後に聞くぞ?お主にフランを助けるための覚悟はあるのか?場合によってはしばらくこの世界に来れなくなったり、弱くなったりする可能性もあるぞ?」
ふむ。つまり、ログイン制限などペナルティーがある場合があるのか。まぁそれでも―――
「それでも大丈夫です。それに、そんなことフランさんがいなくなることと比べたらなんてことないですよね」
「そうか。要らぬことを聞いたようじゃの」
ブラングさんはそう言いながら、少し古い見た目をした本を取り出し、俺に差し出す。
「えっと、これは何ですか?」
「流石にこれだけだと分かりにくいか、スキルブックのようなものじゃよ」
と言われた。鑑定してみていいかと聞くと了承を貰えたので鑑定してみる。
その鑑定結果は
『スキルブック(夢の使者)』
夢の使者のみ使えるスキルブック。1人につき1度のみ使用可能。使用時、使用者の周りの状況、覚悟、意志を総合的に判断し一定ラインを超えた場合スキルを取得できる。
というものだった。これがフランさんの言っていた必要な時以外に知ると能力を失うと言うやつだろう。だとすると、このスキルは持っている能力を活性化もしくは封印的なものを無くす効果を持っているのだろう。
前半、会話を入れなかったのはそれをやるともっと長くなりそうだからです。
まぁ、別になくても大丈夫だよね?大丈夫だと思いたい。




