65話
しかし、ギルドカードを作った時のような光が生まれない。
それに対して疑問に思っていると
「ではソランさんはこちらに魔力を流してください」
と、フォルが乗っている魔道具の先端に付いている水晶を指さしながら言われる。
分かりました、と告げ言われた通り水晶に触れ魔力を流す。すると明るい紫色に水晶が光りだす。
水晶が光り出してから1分弱ほどたった頃『ガコン』という音とともに光が無くなる。
するとフランさんが魔道具の空いている場所に手を入れ何かを取りだし、俺に渡そうと俺の前に出す。
「こちらは、従魔の腕輪という魔道具です。これを付けることで従魔と意思疎通をしやすくなるなどメリットしかないものです。ただフォルさんはしっかりと言葉を理解しているようですね」
と、言われながら従魔の腕輪を渡される。というよりフォルはやはり普通の従魔より言葉を理解しているようだ。
「やっぱり賢いですよね?あ、それとこれ、鑑定してみていいですか?」
と聞き了承を貰えたので早速鑑定してみる。
『従魔の腕輪(フォル専用)』
従魔の腕につける腕輪。
従魔は主の、主は従魔の言っていることがなんとなくだが分かるようになる(ただし従魔と主の仲が悪かったりと言った原因があると効果は激減する)
従魔の腕の大きさに変形し従魔が成長してもその大きさに合わせて腕輪も大きくなる―――自動調節
と言った感じだった。
元々決めていたことではあるが改めてフォルと仲良くしていこうと思った。
それからフォルを魔道具から出し
「フォル、お願いだけどこれ腕につけてくれるか?」
とお願いすると
「こん!」
と鳴きながら頷いて了承してくれたので早速腕に取りつける。
フォルの腕の大きさ的にブカブカで大丈夫か?と思ったけど鑑定にあったように自動調節があるので大丈夫だろうと、疑問を飛ばす。
つけてみると腕輪が白い光になりどんどん小さくなっていく。光が無くなるとフォルの腕にピッタリのサイズになっていた。




