62話
一応今回この森を調べている理由的なのを達成出来た。それにフォルの強さ的にも危ないので一旦この森を出よう。
というわけで武器をしまい、フォルを持ち上げ、落ちないように、苦しくないように、と気をつけながら抱える。
「こん?・・・・コン!」
持ち上げられて少し戸惑ったようだが、普段と違う高さが面白くなったのかすごいはしゃいでいる。
落ちてしまわないか不安だが、それは俺が気をつければいいので大丈夫だろう。
「フォル、動くから落ちないようにもう少しだけ大人しくしてくれよ」
フォルにそう伝えると森の外にある草原のある方向目指して走り出す。
フォルは「コン?!・・コン!コン!」と最初俺の速さに驚いたようだがすぐになれたようでとても楽しそうに鳴いている。その反面、俺の言ったことを理解しているのか、それとも本能かは分からないが―――俺的には言葉を理解している方であって欲しいが―――子供故の小さな腕でしっかりと俺の腕を掴んでおり、体は鳴き声ほどはしゃいでいない。むしろ大人しい。
ちなみに改めて鑑定してみた結果は
『フォルLv1』 ♀
ステータス:
HP:10
MP:20
STR:20
VIT:7
AGI:20
INT:10
MIN:7
DEX:10
LUK:10
SP:10
スキル:なし
といった感じだ。
しばらく移動していると気配察知で3つの気配を察知する。何度も感知している気配なので何が来ているかは分かる。狼だ。
恐らくフォルの鳴き声が聞こえたのだろう。今はフォルがいるのであまり戦いたくないのでその狼を避けようと進路方向を変えるが狼は3匹同時に進む方向を変えた。この狼3匹は、群れのようなものの仲間なのだろう、俺がどの方向に行っても1匹と遭遇してしまうように動いている。
このままでいると3匹と戦うことになってしまう。フォルを下に置き両手を使えるようにして戦うという方法もあるがそうするとフォルが危険なので却下だ。
なので非常に仕方ないが1匹と戦って倒すかひるますかして突破することにしよう。両腕が使えないから本当にやりたくないのだが。
というわけで草原へと向かう進路方向に1番近い狼の方へ向かうよう進路方向を変える。
狼が見えてきたら
「フォル、これから攻撃するからしっかりつかまっておけよ」
と言い「コン!」という鳴き声を聞きながら魔力を足に包むように操作しながら魔力を練って行く。そしてそれを風の魔力に変化させていく。
そして久しぶり―――久しぶり?この前やったのでそこまで久しぶりという訳では無いのだが、まぁいいか―――に新しい魔法を作る。
新しい魔法をどんな風にするかイメージしながら狼へと近づいていく。
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