57話

俺が狙うのは黄色蝶の体、ではなく羽だ。羽ならさすがに貫けるだろう。

俺の投げた石は魔法のおかげか黄色蝶によって生み出されている風の影響を受けず―――少なくとも俺が視認できる範囲では―――狙い通りに真っ直ぐ羽に向かって飛んでいく。

流石に飛んでいるので動くていたら当てるのはほぼ不可能だったであろうが、風を起こすのに必要なのか、油断しているのか知らないが動いていないので、当てることが可能だ。

無事羽に石が当たると

『ピリャャ』

と、悲鳴？をあげると羽に穴が空いたためか風を起こすことも飛ぶことも出来なくなり落下する。

それを確認しながら俺は短剣を構え、落下すると思われる場所に向かって走る。

そして黄色蝶を短剣で受け止めるように刺す。

それがトドメになったようで黄色蝶がポリゴンへと変わっていく。

《イエロー・バタフライを討伐しました》

イエロー・バタフライの羽×1

破損したイエロー・バタフライ羽×1

イエロー・バタフライの鱗粉×3