49話
戦う前に魔法を取得したいと思い扉の前でやっていたが、よくよく考えてみると扉の中に入ってからでも良いと思った。それに中だと人に見られる心配は無い。
というわけで門に触れ中に入る。一応今の目的は草原へ行くことなので、石っころの方を選ぶ。
ちゃんと石の塊があるので真になってるとか、真の他のよくわかんないやつ、ということはないだろう。
というわけで魔法剣を試していく。
まずは火だ。といっても最初から火の魔力がわかるはずもないので最初からある魔法の『イグナイト』を地面に向けて唱えてみる。ちなみにだがイグナイトの鑑定結果は
魔法:イグナイト (MPを5消費して発動者から1m以内の指定したところ2cm×2cmに火をつける。火の強さはINTに依存する)
というものだ。
魔法が発動すると、指定した――――と言うよりも火をつけようとイメージした――――地面が燃えてすぐに消えた。どうやら魔法で火を起こすがその後は普通の火となるようだ。
それにしても最初からある魔法なのにすごい魔法だな。だって火をつけることが出来るのだ。さっき実際に地面に火をつけることが出来たし。普通は燃えない地面に火をつけれた、なので生き物にこの魔法を使えたらすぐに火だるまにできるだろう。
と、魔法を発動してみて火の魔力がどういうのなのかなんとなくわかったので、早速魔法剣にしてみる。ちなみに今回は慣れるという意味でも片手剣を使う。
魔力を片手剣に火の魔力にして流していく。初めて変えるが恐らく属性操作の補正もあるのだろう、早くできた。
見た目は火。水の時などみたいに透明になったりという風ではなく刃はなくなっているがそこが火でできた剣に変わっている。とてもかっこいい。
次は風だ。風も同じく発動させてみる。その魔法の、名前は『ウィンド』で鑑定結果は
魔法:ウィンド (対象に対して風を起こす。風の強さは発動者の込めたMPの量による)
というものだ。これを足元にあった小石に向け上向きに風が起こるようイメージしながら唱える。魔法が発動すると小石は浮き、と言うより上に飛ばされて落ちた。
この魔法が常時発動できるようになったら1人で『強化融合』のようなことが出来るのだろう。まぁ使用するMPの量が段違いだが。
この魔法を唱えて、風の魔力がなんとなくわかったので片手剣に無属性の魔力を込めて火から元に戻し、風の魔力を込める。
すると刀身が消えた。否、消えたように見えるが一応風がある。見た目は『強化融合』を発動した時に見える薄緑の風が刀身になっている。と言った感じだ。
奇襲しやすい、と言うより間合いを判断しにくいので対人戦の場合相手はやりにくいだろう。俺の場合は何故か刀身がどこまであるのかはっきりと分かる。目にはっきり見えている訳では無いが。
長くなりそうなのでわけます。
次回、土と空間の魔法剣です。




