48話
「えぇ。文献などは図書館にはないですよ。まず、文献と言っても色々な資料にちょっとだけ出てくる夢の使者の情報をまとめたものです。しかもそのまとめたものの数が少ないのである程度の立場の人達が所持していますので、図書館にはないのですよ」
「だから図書館になかったんですね、教えて下さりありがとうございます。まぁ住人の知り合いもいないに等しいので、1人参加ですけど」
そう言うと一瞬フランさんが固まった気がするけど気のせいだろう。
「ちなみにですが俺も、その文献?を読むことは可能ですか?」
「可能か、不可能かでいえば可能です。一応ギルドにもありますのである程度お金がかかりますが。しかしお勧めはできませんね」
と言われた。理由を聞いてみると
「文献に、『夢の使者にとって本当に必要である時以外に夢の使者が夢の使者と呼ばれる理由となる能力を知ってしまうと、そのものは夢の使者である能力を1部失い、二度と出来なくなる』と書いてあったのです。ですのでその能力を自分で見つける、もしくは本当に必要な時以外に夢の使者にその情報が分からないようにこの文献を読んだことのある人にはきつく言われてるのです」
という理由らしい。まぁ最後に「どうしても知りたいのならば教えても良いとなってますが」と付け足していたので強制ではないらしい。
「では、今読むのはやめておきます。その能力とやらがちゃんと分かったら読めますよね?」
「はい。そうなったらもう読む必要はないと思いますが大丈夫ですよ」
「その時があればよろしくお願いします。では、行ってきます」
「はい、行ってらっしゃいませ」
ギルドを後にすると、まず向かうのは最初の街の近くにあった草原だ。朝確認したとおり肉がもうないので。だがそこへ行くのに転移など出来ないので通行の番人の扉のある洞窟を通らなければならない。
というわけで通行の番人のところに着いた。戦わないことも出来るがお財布的に美味しいので戦わないという選択肢はない。挑もうとして寸前で思いとどまる。
折角フランさんに教えてもらって安全を確認できたのだから魔法を覚えてしまおう。と思ったからだ。
というわけで火、風、土、無、空間の魔法を取得する。SKPの消費は空間以外が1、空間が2の合計6だ。
それぞれの鑑定結果は
『火魔法』
INTに応じて火魔法を使う。攻撃魔法が主。熟練度が上がることで火属性の魔法を取得できる(例外有り)。
『風魔法』
INTに応じて風魔法を使う。熟練度が上がることで風属性の魔法を取得できる(例外有り)。
『土魔法』
INTに応じて土魔法を使う。地形に干渉する魔法が主。熟練度が上がることで土属性の魔法を取得できる(例外有り)。
『無魔法』
INTに応じて無魔法を使う。魔力を塊として飛ばすことが多い。熟練度が上がることで無属性の魔法を取得できる(例外有り)。
『空間魔法』
INTに応じて空間魔法を使う。空間に干渉する魔法。熟練度が上がることで空間属性の魔法を取得できる(例外有り)。
と言ったものだった。まぁ今のところ無魔法は無視でいいだろう。この中の空間魔法は光魔法と闇魔法を一定以上の熟練度に達したため取得可能になったようだ。だからSKPが少し高かったようだ。
SKP:7




