30話

光が無くなるとレイピアの刀身が水になっていた。

何を言っているのか分からないだろうが安心して欲しい。俺にも分からない。

とりあえずどんなふうか説明すると、刀身が水になっている。刀身に水がまとっているのではなく水になったのだ。しかし触ってみるとレイピアの刀身を、触っている感触がすると同時に、水を触ったような感触もするという不思議な感覚だ。

恐らくこの魔力の吸収は武器の修復のためにするためのものだか、そこに水属性の魔力(仮)を流し込んで修復したせいで刀身が水になったのだろう。逆に、武器の修復に使っているのは属性をつける前の魔力だが、それを無属性とすると何らかの魔法も作れるのだろうか？

と、今は戦闘中なので考察は後にしよう。

石っころがこちらに近づいてきているので走ってその後ろへ行く。そして、レイピアで1突き入れる。2突き入れようと思っていたが、レイピアが抵抗ないように突き刺さっていきバランスを崩したため2突き目はできなかった。例えるならスライムに爪楊枝を刺したような。

この状態のレイピアだと本当に簡単に刺さる。試しに刺すのではなく腕を切り飛ばしてみる。

するとやはり、と言うべきか簡単に切り飛ばせた。とりあえずそのまま両手両足を切り飛ばし胴体だけにする。

《ストーン・ゴーレム(通行の番人)を討伐しました》

魔法粘土の塊×3

・・・・・あ。いや、胴体だけ残して他にも色々しようとしたんだよ、倒そうとはしていないんだよ。というか、これはゲームなので体力があるのを忘れていた。まぁそのうち体力がなくなっても肉体的に生きられるのなら復活とかする敵とか出てきそうな気もするが。

とりあえず石っころのことは次戦う時に考えるとして、今は前回試せなかったここの壁は採掘出来るのか、を試す。

というわけで周りを見渡す。何故かと言うとスキル採掘のおかげで採掘出来るポイントが、というより鉱石など有用なものが取れるポイントが気配察知よりも集中しないと分からないというレベルで分かるのだ。一応採掘自体はどこでも出来る。

集中して探ってみた結果、6ヶ所あることが分かった。

というわけでピッケルを出しカンカンする。最初は角度が悪く全然掘れなかったが、10分ほど経つ頃には一応掘れるようにはなった。

・・・カンカンカンカン・・・・

というわけで6ヶ所掘り終わった。6ヶ所だがたくさん鉱石などが出た。数は沢山あるので数えるのが面倒なので出たものだけを言うと

・鉄鉱石　　　・良質な鉄鉱石

・ミスリル鉱石　　　・純ミスリル鉱石

・ルビー　　　・ガーネット

だ。何故ルビーとガーネットなのかは謎だがどちらとも1つしかでてなかったので他にも色々出る可能性はあるだろう。

もうやることはないと思うので扉に手を触れてここから出る。