25話
人との会話って書くのすごい難しいですよね。なんかこう魂がちょっとしか入ってなくて生きていない感じになっちゃうから。
しばらく歩くと鍛冶場についた。熱気がすごいが我慢できないほどでもない。
「グンデ様、お客様です」
とだけ言うと受付さんは戻って行ってしまった。まぁ、店番などがあるから当たり前か。
「お主なんの用じゃ?」
という声が聞こえてきた方を見ると腕の筋肉が見たことの無いような感じになっていて、年齢は恐らくギルドマスターと同じくらいだろう。
「実はグンデさんなら夢現の素材で武器を作ってくれると聞いて」
「夢現の素材で武器じゃと?お主誰に聞いて来た」
「ギルドマスターの確か名前はブラングさんに、ここならと紹介状を貰って来ました」
「ブラングか、懐かしいの。っとすまんすまん、確かに作ることは出来る。じゃが値が張るが大丈夫かのう?」
そう言われたので値段を確認してみると500000Gかかると言われる。兎が順調に倒せたとしても約1万体分程だ。
一瞬高っ。と叫びそうになったがよくよく考えてみると500万円なら安い方なのでは?と思う。比べるものでは無いと思うが日本刀などでも高いものはそれくらい行くし。
「すいません。そんなに持ってないです」
「まぁそうじゃろうな。別に貯まるまで待つが、1つ相談があるが受けてみないかの?」
「相談ですか」
「うむ、この話をする前に夢現で作った装備の話をしんといかん。夢現のついた装備とはその元となった夢現を倒したものが使うと通常以上の性能となる。しかしそれ以外が使おうとすると他のものを使った方が良いという位に弱体化してしまうのじゃ」
なるほど、だからギルドも作ることを勧めていたのか。
「じゃが少し前にとある製法の書かれた文書が見つかったそうでの、それによると夢現の装備を作る時の素材にそれを使う者の一部を混ぜることで性能が上がるそうなんじゃ。一部というのは具体的に言うとその装備を使う場所が好ましいがの」
一部、切り落とすのだろうか?痛そうだ。というか何故今その話を?
そんな疑問に答えるかのようにグンデさんは話を再開する。
「そこでさっきの相談なのじゃがこの作り方をしてみる気は無いかの?じゃがこの作り方は確証のあるものでは無いのじゃ。何分夢現の素材を手に入れる者も少ないし部位を失うという痛みがの。ちなみにじゃが受けてくれるのならばきちんと切った部位が戻ることは保証し、夢現の装備を無料で作ろう」
「少し考えてもいいですか?」
と、聞き了承を貰うと目を瞑り考える。
「決まりました。お願いします」
そう答える。決して俺がMだからでは無い。というかMでは無い、痛いのは嫌いだ。これを選んだのにはしっかりとした理由があるのだ。
「頼んだわしが言うのもあれじゃが、理由を聞いても?」
そう言われたので理由を説明する。
「まず、無料で作ってもらえるということですね。でもこの欲に負けたという訳では無いです。確かに切り落とされるのは痛いと思います。でもそれで装備の強化ができるなら安いと思うんですよ。この先戦っていくにつれてこういった怪我をしないとも思えないですしね。と、こんな感じの理由です」
「ふむ、これで無料になるからと言うだけの理由だったらこの話はなしにしてもらおうかと悩んでおったのじゃ。しかしちゃんとした覚悟を持って冒険者活動をしており、今の覚悟もよくわかった。ならわしから言うことは無い。早速作るかの」
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