23話
確認も終わったのでここから出ようと思う。
どうやって出ればいいのかわからず周りを見回すといつの間にか入った時と同じような扉が石っころの最初いた場所の後ろに出現していた。
そこに近づき入った時と同じように扉に触れる。
『番人の間』から出ますか?
※再び入るにはもう1度『通行の番人』を受ける必要があります。
Yes/No
するとこのような画面が出てきた。まだここでできることがあるんだろうか?分からないからYesを押す。するとお馴染みとなった転移が起こる。
視界が開けると今度はちゃんと整備された道に出た。
もうすぐでファビルテに着くのだろう。2分ほど進んでいくと前方の灯りが強くなってきた。よく見ると門も見えるので着いたのだろう。
今回は最初の街のように並んでいなかった。門に近づいていくと門番の人に話しかけられる。
「ようこそ、ファビルテへ。ギルドカード、もしくは身分を証明出来るものを貸してくれるか?」
そう聞かれたので「はい」と答えながらギルドカードを渡す。
「むっ」
門番の人はそう口に出して驚いたようにこちらを見てくる。どうしたのだろうか?
「あぁ、すまない特に問題は無いよ。それにしてもEランクの冒険者を見るのは久しぶりだったからな。」
そう言いながらギルドカードを返してくる。
「いえ、俺の場合は運が良かったんですよ」
「過度な謙遜は嫌味になるから気をつけろよ」
苦笑しながら門番の人が言ってくる。本当に運が良かっただけなのだが気をつけるようにしよう。
「何か質問はあるか?」
「はい。実はグンデ工房という所へ向かっているんですが」
「それならこの門を通ったあと道を南側に進んでいくと看板が見えるはずだ」
門番の人がそう教えてくれる。俺は「ありがとうございます」と告げ早速向かおうと思ったが時間が昼に近づいているのでこっちでお昼ご飯を食べてからログアウトしてあっちでもお昼ご飯を食べるとする。
今はまだこの街に来たばかりで飲食店などは分からないので、ログアウト用の宿を探してそこで残っている兎の串焼きを食べるとする。
少し探すと宿を見つけた。ここは最初の街にあったような無人のところではなかった。
会話は省くが部屋代はとりあえず3日分とったので合計で1000Gかかった。高かったがこの代金には2食分も含まれていて欲しい時にいえば1日2回お金を払わなくてもご飯が頼める。
しかし今はゆっくり食べる時間は無いので借りた部屋へと行く。アイテムボックスから串焼きを取り出し、食べる。そういえばウルフの肉もあった気がするから今度料理してみよう。
食べ終わるとログアウトをして朝作り置きしてあった昼食を食べる。食べた後に食べるというのはやはり慣れない。食べ終わってから1時間ほど時間を潰してまたログインをする。




