128話
この話でフランさんside終わりです。
‥‥‥‥前が見えません。
というか、瞼が動きません。
眠気?に抗えなくて、倒れたところで記憶が途切れています。
どうやら、私はまだ生きているようです。
ここが天国などだったら死んでいますが、おそらく違うでしょう。
何故なら、音が聞こえるからです。天国には似合わないような戦闘音が、です。
というか、耳は大丈夫なんですね。
どうにか、声を出そうと試みますが、呻き声も出ませんでした。
どうにか声を出せないかと頑張っていたら、突然近くで凄く大きい音が聞こえてきました。
何が起こったのでしょう?周りの把握が出来ないので怖がるにも怖がれません。
ただ、さっきよりも力が入りそうな気がします。まだ、体が動かせるほどでは無いですが。
もっと心を強く持てば、この怠さ?から開放されるのでしょうか?
そのまましばらく―――と言っても、数十秒ですが―――心を落ち着けて、この怠さ?を取り除くことに集中していました。
と、その時です。急にさっきまで私を襲っていた、怠さ?が綺麗さっぱりと無くなったのです。
それと同時に
《条件を満たしたため夢現『個体名:ハーマン』の抵抗に成功しました。これより、ダメージが入ります》
という声が聞こえてきました。この声がなんなのか、とても気になりますが、今は無視です。
目を開くと、檻の外にソランさんがいました。その視線の先には夢現がいます。ただ、私が見た時と違って両腕がないです。
と、そんなことはどうでもいいんです。それよりも、さっき聞こえたことをソランさんに伝えなければ。
「ソランさん!これからはダメージが入るそうです。頑張ってください!」
頑張ってくださいよりも、助けてくださいの方が良かったでしょうか?
言う言葉を間違えましたでしょうか?
ここで判明するネームドという事実。
(名前は全く関係ありません。意味も全くありません)
フランさんの印象がside話?で結構変わってしまった気がする。
そして、作者は思った。これは幕間では?と。




