119話
俺が確認している夢現にできる攻撃はパンチと、キックだ。ただ、右腕は切断してあるので、パンチは左腕のみだろう。
それと、確認はしていないが、捨て身のタックルや角を使った突進などもしてきそうだ。
夢現の元となったと思われる『ホーン・ラビット』はそういう攻撃もしてきていたし。
とりあえず、1番攻撃のくらいにくいと思われる左側(夢現の右腕の方)にいるのをキープしつつ対応しようと思う。
『ルート』の風を活かし左斜め前へ跳ぶように駆け出し夢現に接近する。
さっき急に蹴られたように、『肉を切らせて骨を断つ』的な攻撃をしてくるかもしれないから、攻撃後も油断せずにすぐ引けるようヒットアンドアウェイの精神で攻撃する。
夢現が攻撃してくる。攻撃方法はパンチ。
俺との距離が2mほどになった時、地面を蹴るように左足を地面に押付けて半回転し、動いているスピードを全く削ることなく俺の方へ体を向ける。
そして、その勢いのまま左腕のパンチを放つ構えをとりながら、軽く右足で地面を弾き向きを調整し、それが終わるのと同時に両足で地面を蹴り、俺の方へ飛びかかってきた。
その速さは、瞬間的にだが、俺がさっきまで『ルート』で移動していた時の速さとほぼ同じが、少し上という速さだった。
さっきまでしてこなかった攻撃方法に驚いて動きを止めかけるが、その驚きを無理やり押さえ込み俺も攻撃に回る。
さっきの空中戦?で、慣れてない―――というより、やったことのない―――短剣で攻撃を逸らすというのをやるべきではないと学んだので、攻撃はできるだけ回避することにする。
回避方法はとても簡単。
『ルート』の風で動くのを止め夢現と接敵?するタイミングをずらすだけだ。
このような高速戦?だとこういったタイミングのズレは、今俺がやった反射的にかつ簡単に出来ること意外だと対応しにくい。
そして、俺の目論見は成功した。
俺が夢現のパンチの射程内に入るほんのちょっと前に『ルート』の風で俺の動きを強制的に止める。
それと同時と言っていいタイミングで夢現が拳を前に突き出した。
ただ、そのパンチは俺に当たることなく、俺の少し前へと空振りした。
戦闘シーンの書き方を変えてみた。
何かゲームのログっぽいきがした。




