10話
生産ギルドを出て図書館へ向かうのだがその前に雑貨屋さんへ行き地図を買う。街の地図と街の周辺の地図を買ったので今度のんびり街を探索するのもいいかもしれない。
そんなわけで図書館へ着いた。図書館の概要だが入館料600Gで本の持ち出し禁止(魔法がかかっていてそもそも持ち出せない)で、本を破損させた場合罰金として10000G~だそうだ。絶対に破損させないようにしなければならない。場合によっては本を買った方が安いし。
まず始めに探す本はやはり夢の使者か、あの兎のどちらかだろう。一応司書もいるが本のまとまりのある場所を教えてくれるだけで本自体は教えてくれないので自分で探さなければわならない。
そんなわけで探して見つけることが出来たのは夢の使者についてだ。しかしこれは詳しくは書いてある書物などではなく絵本のようなものしかなかった。
読んでみたところ夢の使者は子供向けの英雄っぽい感じだった。
書いてあることの要点をまとめると
・不思議な力で怖い夢を見ている人の夢へ行き助けてくれる。
・怖い夢のせいで起きなくなった人が目覚めるのを助けてくれる。
・良い子にしている人はちゃんと助けてくれる。
と言った感じだ。まぁ最後のやつは子供向けの絵本だから書いてある感がすごいが。
ほかの2つと夢の使者という言葉を合わせてみると恐らく夢の世界へ入れるのではないだろうか?使者と言うからには行けないといけなさそうだし夢から助けるともあるし。
夢の使者に対しての資料と呼べるものがなくこの絵本しかなかったので全然違う可能性も十分あるのだが。
それと現状ほとんど情報のないあの兎についても関わっている気がする。夢=冥界的な所だとちょっとした仮説ができるが。
立ててみた仮説が夢の世界は冥界などの世界と余り変わらない(もしくは繋がっている)。そこへ夢の使者なら行くことが出来る。そしてその夢の世界の悪夢などは何らかの要因によってこちらの世界へ来ることがある。
という仮説だ。だとしたらあの兎についていた状態やドロップアイテムについていた『夢現』とは夢から現れた。などといった意味なのではないだろうか?
なんかそれっぽい仮説ができたがあくまで仮説なので期待はあまりしないでおく。
というわけであの兎などについても調べてみる。が、何で調べればいいのかが全く分からない。ホーン・ラビット強化種で調べてもこの先出てくる奴なども含めて結構いるっぽいし。
結局色々な調べ方で調べてみたがあの兎や兎が来た―――についても手がかりは何も無かった。
ちなみにだが読んでいる途中に読書のスキルがアーツを取得した。
『読書』
アーツ:メモ (本に書いてある重要だと思ったところを50字以内ひとかたまりで記録することが可能)
(最大10個のメモが可能)
意外と有能だ。メモできる量が少ないのが少し残念にも思うが、採取をしに行ったりする時にそのやり方を本で確認しメモをしとけばいちいち本を確認して作業をする必要が無くなるので普通にありがたい。
最後に草原ではホーン・ラビットの他には何も出ないのかを調べてみたが夜になると稀にシャドウ・キャットが出るらしい。
影の猫とあるように見た目が黒く隠密能力がとても高いので非常に危険なモンスターだ。近いうちに察知系のスキルを入手しようと思っていたので訓練にはちょうどいいと思うが、こいつは首を狙ってくるので不意打ちをもろに食らうと一撃敗退が有り得るので油断は出来ないが。
そんなわけで図書館でやることも無くなったので生産ギルドへと向かって今度は角で何かを作ってみることにする。
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