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【2024/11/29書籍①発売】無理ゲー転生王女(クソゲー悪役令嬢外伝)~隣国王子に婚約破棄されたけど、絶対生き延びてやる!  作者: タカば
転生王女は家族を守りたい

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王城

 結局、王城の中庭に整備車両と巨大ロボットを安置したのは、もう日が暮れようという時間だった。

 いやもう大変だった、大変だった。

 サウスティ騎士団を勝利に導いたという白銀の鎧を見ようと、王都じゅうの人間が街道に集まってきていたのだから。

 市民が飛び出さないよう、厳重に街道を見張る騎士。

 騎士の目をくぐってなんとか前に出ようとする市民。

 道に出るのがダメなら、周りに並ぶ建物から見ようと、屋根や窓に鈴なりになる市民。

 騎士の中にも、あまりに異様な光景に思わず道出そうになる者がいたりした。

 わかる。

 一目見たいって気持ちはよーくわかる。

 私も弟分を連れてお台場に出かけて、巨大ロボ撮影イベントに参加してた人間だから、『なんかデカくてかっこいいもの見たい』って気持ちは、心の底からわかる。

 でも、大きなものはそのぶん危険度が増す。

 人間なんか、ロボの下敷きになったら簡単につぶれるからね?

 ロボじゃなくても、大型トラックの下敷きになったらぺしゃんこだからね?

 街道を通過する間、対物センサーがずーっと『人の通行を検知しました』って、ピーピー警告音を出し続けてて、生きた心地がいなかったよもう……。


「コレット様、ロボットと車両の固定が完了しました」

「お疲れ様、ディー」


 移動の後始末を終えた子ユキヒョウに、ねぎらいを返す。これでやっと本当に移動終了だ。


「んっ……助手席に座ってるだけでも、結構疲れたな」


 降りてきたルカがのびをする。

 警備の都合もあり、彼にはずっと整備車両に乗ってもらっていた。車の強化ガラスと鉄板に守られたシートほど、安全な場所はないからね。


「いい部屋を用意するよう、事前に指示をいれてたから、今日はぐっすり寝られると思うよ」


 逆に、ジルベール兄様は着飾った馬に乗っての行軍だった。サウスティ騎士団を率いる総大将として、その威光を示すのもお仕事だからだ。


「ここからは、俺がそばにつく」


 馬に乗って少し離れてついてきていたオスカーが、やってきた。

 本人はもっと近くで並走したかったらしいんだけど、馬車と同じ感覚で自動車と並走するのは危険だ。

 馬が排気ガスのにおいを嫌がったのもあって、どうしても離れるしかなかったんだよね。

 鉄壁の装甲に守られてるから、と説明されてやっと納得してたけど、異世界と現代の感覚ギャップ、難しい。

 ふわ、とルカがあくびをした。


「とにかく一度休みてえな」

「そうね……」


 私も懐かしの我が家のベッドにダイブしたい。

 城内に入る大扉に、全員で向かおうとした時だった。


「コレット!」

「コレットちゃん、おかえりなさい!」


 大扉の向こうから、人影がふたつ、足早に向かってきた。


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