感想返信コーナー(設定解説)
一部カクヨム版に寄せられた質問もございます。
ご了承ください。
作者(以下K)
「どうもどうもー、作者ですー」
解説(以下L)
「解説役だ、という訳で早速質問に答えていこう」
質問:水晶大陸と顔の無い人間は同じく心象世界との事ですが何故共存できているのですか?
レオトールと黒狼の肉体も同じになりましたしレオトールの魂の残滓的なのが肉体に残ってそっちに水晶大陸が黒狼の骨に顔の無い人間があるんですかね。
回答:そもそも規格が違うため
K:
まず最初に、レオトール・リーコスの保有する『水晶大陸』の出力は他の『水晶大陸』保持者の規格出力と比べ物にならないんですよね
L:
規格出力が違う、というのは少し語弊があるかもしれないな。
そもそもスキルになっている経緯が異なる、心象世界が関わるスキルは大抵の場合が本人の精神世界を世界が規定し『世界の運行における不具合や負荷を減らす』形で出力させている。
反対にスキル『水晶大陸』は、出力される過程や結果は世界が観測不可能な心象世界そのままであるにもかかわらず『水晶大陸』を保有する存在が強大であり休眠状態であって尚、世界に影響を与え続けるためにその影響をスキルとし名前を付与したというのが正解だ。
そのため、従来のスキルや心象世界と抑々の構造が異なる。
K:
実際にやっている事としては。
『既に存在している心象世界に侵食されているだけ』という状態ですね、第一形態(EP93~95)はその存在している心象世界から『魔力だけを引き出すパスを形成』しているだけであり反対に第二形態(EP96、276~278、284)ではその心象とリンクさせ自分自身を水晶大陸と同調(厳密にいうのならば肉体や魂を侵食)させています。
なので、水晶大陸は他の心象と干渉する事は無いと言いたいのですが……。
L:
実際には概念的な精神をも蝕むため、一切の干渉がないという訳ではない。
魔力が残留している程度ならば問題ないだろうが、同時展開を行うことは不可能だろう。
K:
と、長々と話しましたが『何故、共存するのか』という疑問に対する回答としてはやはり『保有者をベースとした心象世界ではないため』というのが回答でしょうか?
L:
では後者の疑問でもある『どこに【水晶大陸】、或いは【顔の無い人間】が宿っているのか』についてだがこちらは簡単だ。
【水晶大陸】は黒狼に宿っておらず、黒狼はレオトールの肉体。
よりらしい言い方をすればDNAとやらにあるアクセス権しか持っていない、反対に黒狼の心象世界(が規定されスキルとなっている)である『顔の無い人間』は黒狼自身に宿っていると言い換えられるだろう。
質問:黒狼がレオトールの骨を自分の骨と入れ替えたことで死体の肉とスキルやステータスも一緒についてきたという感じなのでしょうか?それではスケルトンの一番手っ取り早い強化方法は強者の墓荒らしをして遺骨を奪うこと・・・?
魔術を使えるレオトールというある意味壊れのような存在になった黒浪ですがレオトールの肉体を使っているのに魔術を使える理由はなんでしょうか?
回答:概ねそう
K:
厳密に言えばレベル1かつレオトールの技量や魂にまつわるスキルと全てのアーツが宿っていない、黒狼に調節された肉体を黒狼はゲットしたわけですね。
L:
それに加え、保有するスキルもすべてレベル1に変化している。
当然、スキルがレベル10になることで派生したスキルは使えなくなっているな。
K:
ちなみにレオトールの肉体になった関係で経験値の要求量も馬鹿程増えているので今の黒狼がレベルアップしたいのなら最低でもボス級(強い一般種、亜種進化、5段階以上進化したモンスター)かスカーレット種、ヴァイオレット種およびその群れの壊滅が求められますね。
L:
スケルトンの手っ取り早い強化方法、だがこの回答は簡単だ。
何十回も進化すればいい、基本的にステータスを保有する全ての生物はレベルアップや進化のタイミングでスキルを入手することが多い。
それに加え、スケルトンなどのひ弱で矮小な種族は些細な行動でもスキルを入手しやすい傾向にある。
スキルを入手し、鍛えればステータスも底上げされるため自ずと強化されるという訳だ。
K:
もっとも、強いモンスタ―や強い人間の墓を暴き進化する際の素材とするのも決して悪くない案ですが自分が望む系統やスキル、ステータスを入手できるわけではないのと一定以上の大きさを保有する生物は死亡数秒後にポリゴン片(に見えるミクロ単位の肉片)に変化するため効率的ではありません。
運よく解体スキルなどを用い、効率よく遺体を入手できたり或いは死体が総てドロップしたりすれば可能性はありますが……。
いずれにせよ、アンデットという種の枠組みから大きく外れることはあり得ないので黒狼の進化は特例かつ奇跡が産んだ産物とでも思ってください。
普通は、これほど強化されません。
L:
魔術を使える理由は簡単だ、そもそもレオトールという男が魔術を使えない理由は肉体に存在しない。
肉体を入れ替えただけの黒狼に一切の問題は無く、順当に魔術を使える。
K:
レオトール・リーコスはその魂が壊れているため、人類の魔術と言える10属性を展開(厳密には少し違う、詳しくはEP170)することが出来ません。
なので魂さえ入れ替えれれば、属性に関する問題はクリアできるのですが……。
L:
レオトール・リーコスが最強となったのはその膨大な魔力の埋蔵量、そして生まれつき持ち得た魔術への才能。
レオトールの場合、前者はスタミナに後者はインベントリの容量に直結したが。
ソレらは魂に付随する関係上、黒狼には付随する事は無い。
その点で言えば、レオトールが用いていた戦闘方法を採用することは出来ず戦闘技能も引き継いでいないがゆえに大きく劣化していると言えるだろう。
K:
つまり最強になりえる可能性を秘めた一般ピーポーと言った所かな?
まぁ、レオトールの武術に関していっても北方の剣至や盟主連中とトントン(対応能力で頭一つ抜けてるだけ)だからねぇ
質問:スクァート並の実力者を数名から数十名程度でレオトールを殺せるのでしょうか?
回答:状況次第だが原則無理
K:
此れは過去に来た質問だけどいい機会なのでここで上げてしまおう。
L:
……、さて。
結論から言えば、限りなく不可能というのが答えだな。
K:
ぶっちゃけここまで読んでる方々ならわかると思うけど、水晶大陸第一、第二段階になってるレオトールはどう足掻いても無理。
通常状態レオトールならワンチャンある、とこの質問の感想では返したんだけど。
ぶっちゃけ、スクァートさん(ゾンビ一号の前世)の実力が傭兵団『伯牙』の一般兵よりやや硬くてやや強い程度だから本編の戦いを見れば結論は出るよねって話ですね。
100人用意して逃げれない状況を作れるのならばほぼ確実に勝てるけど、実際どうなんだろうねぇ?
L:
少なくとも、だ。
『緋紅羅死』などの、保管していた武装を持ち出さないという前提があればまず勝てないだろう。
反対に持ち出しても構わないのならば、万里の長鎖で一網打尽と言った所か?
質問:(ゲームを開始する際に)選択可能なスキルが1000個というのは無理があるのでは? モンスター用のスキルや派生・上位スキル全部含めて1000個以上というならともかく、最初に選べるのは基本的なものになるのだろうし、もっと数を減らした方が現実的だと思います。
回答:ソンナコトハナイ(汗)
K:
少し盛った気がしなくもないけど、感想で回答したときに書いた通り人間が一から作った代物じゃないし抑々この世界にはバカバカしいほどスキルがあるので1000はバカみたいな数だけど決して……。
だと思っています、はい。
L:
……、まぁ。
K:
バカですね、ハイ。
質問:(復讐法典:悪について)精神汚染とかって復讐の対象足り得ないんですかね?
回答:できない。
K:
罪の重さを明確化できない場合、このスキルは発動できません。
L:
発生条件が定められているスキルはそういう場合が多い、精神の在り方を具現化させ明確化し世界がその傷を図れる状況と出来るのならば或いはだが……。
K:
少なくとも、このスキルじゃできない。
質問:『目には目を、歯には歯を』という文言は「ハンムラビ法典」の復讐法の特徴を表したもので、祭儀書である『アヴェスター』の内容とは別物と記憶していました。
また『右頬を殴られたら左頬を差し出せ』という教えもキリスト教のもので、歴史上の書物の内容がごっちゃになっているのが気になってしまいました。
1000年後では歴史が正しく伝わっていないからこのようになっているという認識でよろしいでしょうか。
回答:色々混ざってるため、その認識は正しくまた間違っていると言える。
K:
これは現実側の問題、だけではないので作者としては一旦スルーで。
ただ描写するときに意図的に混ぜている部分と、無意図で混ざっている部分は否定しきれません。
ただ質問された『1000年後の社会では歴史が正しく伝わっていないのか』、という話ですが現在の設定では『1900年ごろから2500年ごろ』までの情報はそこそこの割合で抜けています。
当然、その時代に発見された歴史に関しても西暦3000年には正確な形では伝わっていません。
L:
少なくとも、この世界にはアンラマンユは存在している。
ただ拝火教とやらの存在は、私は知らんな。
K「というわけで、感想欄に在ってメインストーリーで拾いきっていない疑問などを挙げてみました」
L「そういうことらしい」
K「さて、Lくんや。質問とかは、あるかね?」
L「ふむ、まぁ幾つか気になったことはある。例えば水晶大陸の元や、現在の黒狼のスキルの状態など」
K「前者はノーコメント、後者は本編で扱うべき内容なのでいったんスキップで。というわけで、設定解説コーナーはこれでお開きです~。ここまで読んでいただいた皆様には最大級の感謝を」
1.5章、お読みいただきありがとうございました。
広げた風呂敷をたたむことを私は苦手としており、勢いで始めた1.5章にはその影響が大きく出てしまった部分があります。
読みづらければ、申し訳ありません。
さて、1.5章どうでしたか?
何故キャメロットや探究会を話題にしたのか、気になりますよね?
それらの話題は二章にて解決回収されるので、ぜひ期待して待っていてください。
それでは、次回で再びお会いしましょう。




