Deviance World Online 間話『人物紹介 プレイヤー② 黒狼陣営』
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*ステータス*
名前:千子村正 Lv.63
性別:男
種族:藤鬼
職業:細工士 Lv.10 刀工 Lv.10 錬鉄師 Lv.10 ⬛︎⬛︎ Lv.ー 妖刀造り Lv.1
称号:魔剣造り 妖刀造り 錬鉄を行う者 炎を臨む者 妖刀工
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作者からのコメント
一見一番普通な一番ヤバいやつ。
あらゆる面で前述メンバーとは一線を画す規格外。
純粋な戦闘能力が比較的低いから余計そのチート具合が目立つヤベータイプのキャラです。
そんな彼のチート能力は、『生産能力』ただ一点。
彼の生産能力は刀に特化してるようで、そうでもなく。
刀と関連のある制作物ならば大抵一人で仕上げられますし、関連がなくとも大規模にならなければ(建築など)軽く一人で全て熟せます。
特に鉄に関わる話ならば彼以上の存在は少ないでしょう、ゼロでは無いですが……。
ともかく彼の能力説明は一先ず置いておき、本題となる彼の性格を話しましょう。
彼の性格は簡単に言えば融通効かずです、難しく書けば割り切りは良いけど諦めは悪いタイプです。
そして道理ではなくて無理を通すことが主目的である刀を作る関係上、何かをするにしても道理が通ってるかを考えます。
そのためキッチリと筋と道理を通せば彼ほど信頼出来る人間もいません。
逆に筋を通さなければ、彼も無理を通すのでコレほど恐ろしい人間もいませんが。
そんな彼の立ち位置はクランの中でのグリスですね、つまり潤滑剤です。
壱番精神的に成熟しており、仲間内でも俯瞰した立場で意見することが多い。
ただそれはそれとして、職人気質であり直情的な人間であるため逆鱗に触れると色々な意味でヤバいです。
さて、彼の性格を軽く語ったところで彼の技能を話していきましょう。
彼は現実でも同様の刀工です、その技能は卓越しており安価で名刀を幾つも作成しました。
なので今から語る技能の殆どは現実側でも保有している類のものです。
彼の持つ技能の幅はとても広く、最小単位でいけば一ミリの金物細工を疲れます。
逆に彼が作成しうる最大規模の代物は……、グランドピアノとかでしょうか?
またスキルツリーも幅広く、芸術分野には大抵目利きが出来ますし鉱物に関してはその知識量ゆえに一眼見ただけでおおよその使い道がわかるレベルとなります。
そんな彼が使う村正印の刀は現実でも大人気であり、一部の富裕層から古武器好きの一般人も手に入れているというほどに。
また『剣聖』柳生宗矩に買収されたことで彼女の元で名刀を生産し続けるようになりました。
その卓越した技能はゲーム内でも同様であり、そもそも素材のランクが違う北方の代物や積み上げてきた年月が違うエルフ製の武器以外では初期状態で本作トップクラスに存在しています。
現在登場している武器で彼の最高傑作の代物を上回れるのは、素材の格のレベルが違いすぎて製作者の腕関係なく概念を焼却できる『津禍乃間』やそもそもの規模が大きすぎて比較が難しい『万里の長鎖』。
無限の魔力を製作可能な『ルビラックス』にその完成系の『エクスカリバー』、ヘラクレスが余りにも多くのレイドボスやスカーレット種およびヴァイオレット種を殺したことで『帝を帯びる』と名前が変質した『帝帯』などが該当します。
つまり、ほぼ最上位種の武器のみしか該当しません。
まぁ、想定的には物語序盤なのでそもそも彼の最高傑作を上回っている代物が出てきている方が問題なのですが……。
さて名声の解説を行ったところで彼の製作工程の話に移りましょう。
まず皆さんは刀の作り方を知っていますか? 知りませんよね? はい。
知らないという前提で進めます。
村正の刀の作り方は凡そ、そこまで従来のものと変化があるものではありません。
しかし、相当特殊でもあります。
最初に素材となる玉鋼(加熱した木炭に砂鉄を投入し作成する金属塊)を用意するために、彼は特殊なたたら場を用意しています。
とは言ってもたたら場がわからないと思うので、一言で説明しますと『たたらを踏み火の温度を上げ砂鉄を軽く溶かす場所』と思っておいてください。
そんなたたら場ですが彼が扱っているのはその従来のたたら場とは違う特殊なたたら場、ですがそんな事は言っても温度はそこまで変化ありません。
ではどこが特殊なのかといえば、彼のたたら場は山をくり抜き自然の風の通りを利用して作成した『たたらを踏む必要がない』と言うことです。
これは村正がDWOでどう足掻いても1人でたたらを踏み温度を維持するのが不可能だと考えた末に作成した代物で、結果として彼の炉は永久に炎が途絶えることはありません。(燃料がなくならない限り)
そんな風に完成した炉、ですが常に風が吹き荒れ千度を上回るほどの炉中。
燃料をなくせば火は止まるのですが、そのために態々炉を止めるのは手間だと思った彼は炉ではなく自分を鍛えることにしました。
では彼は何をしたのか? それは火が灯っている炉心の側で何時間も過ごしその上で進化を行い炉という『環境』に『適応』しました。
彼がゴブリンという種から進化したということで可能となった事ですね、彼は『環境適応(炎焔)』を取得しています。
そうして炉心に生身で入ることができるようになった村正は、生きたままに玉鋼が含まれる『ケラ』という部分を取りせるようになり単身で『鉄池』という場所まで運べるようになりました。
そしてそのまま鉄を選別、上質な玉鋼のみを選ぶと残りの鉄は用途別に分けた後で一部は市場にも回しています。
上質な玉鋼をこうして入手した彼は、そのまま鉄を数日寝かせ完全に熱が消えたことを確認すると彼が鉄を叩くための炉に炎を灯します。
炎を宿した炉に、我が身を投じ。
幾重に鍛えた玉鋼を、己が宿業を以てここに成そうとする。
結果として完成するのは、古今無双の妖刀也というわけですね。
さて色々端折った部分を再度巻き戻して、鉄を叩く工程に移りましょう。
日本刀の作刀で使う鋼は、まずは炭素量に応じて使う鋼を分ける作業を行います。
なぜか、それは炭素量が多いと鋼が硬くなることや他に硬さによって用途が変わってくるからです。
そのために、玉鋼を真っ赤になるまで熱し厚さ数ミリの板状になるまで薄く打ち延ばします。
玉鋼を叩いて薄く延ばすには、最初はなるべく玉鋼を「赤める」程度の低温で加熱してから叩くことが必要です。
では何故、赤める程度の低音である必要があるのか? それは玉鋼というモノは鋼の粒が沢山くっ付いただけの代物でありそんなものをいきなり高音で叩けばバラバラになってしまうためですね。
これを防ぐために最初は低音で叩かなければなりません。
そのような形で鋼を薄く伸ばし、厚さ3から6ミリほどになれば水(本作では魔力を多分に含んだ水を採用)につけることで急激に冷やします。
このようにしていけば鋼は自然と割れていきます、割れなかった部分は意図的に割ります。
この工程で硬い鉄と柔らかい鉄を選別し、それぞれを分けると次の工程に移ります。
次に行うのは鉄を温めるための『コテ棒』に割った鉄を並べ、不純物を飛ばすために何度も叩きます。
つまりは、鍛錬ですね。
鍛錬を行うことで鉄全体の炭素量を均一化させ、協力者を用意し大槌と小槌で鉄を叩きます。
ある一定以上まで伸びれば鉄を折り曲げ、再度加熱し叩き直し。
それを二種類の鉄で作成すれば、そのまま比較的柔らかい金属を包み込むように硬い金属を巻きつけ熱し。
刀身の構造が完成すれば鋼を打ち伸ばしつづけ、鋒となる部分を打ちだし焼き入れれば最後に銘を入れ。
そうして村正印の刀は完成します。
基本的には一般的な刀の作り方なのですが、常に炉心にいて作業を行うことや他にも叩く最中に無意識に魔力が刀に込められることで刀の中にいつの間にか『幾何学結晶体(魂)』が作成されて。
そしてそう在れと望まれた概念が意志となり概念を帯び、結果として特殊アーツを構築します。
過去に語ったと思いますが、妖刀は作成者の情熱が籠ったモノという理由はコレとなりますね。
さて本作で登場した武器の特殊アーツ、大抵問題しか存在しない代物でしたよね?
村正が扱う四振りは特に、です。
そんな武器を容易く、とまでは言わないものの比較的簡単に生産し続けられる村正。
はい、最初に語った通り彼は本作最上級のチートです。
可能性としては世界を裁断する武器だろうがなんだろうが作れるわけですしねぇ。
しかも、彼はネロの心象世界の鍵を見たことで心象世界の理屈を大まかに理解している状態なので一番心象世界に近いキャラクターです。
後彼には他にも様々な、現在公開する意思のない設定が存在するので呆れる他ありません。
近接戦闘能力が平均よりやや低い程度の戦闘能力しか持ってないことが弱点ですが……、覚醒を遂げたらどうなることやら。
まぁ、そういうわけですね。
後、前述していた『錬金術』は彼の分野です。
様々な金属を扱う関係で合金などに使っていますね、魔術的分野とはなっていますがそれも村正は収めています。
そのため完成品として市場に流す同一金属の大量生産や劣悪な代物を無数に作成する村正は、錬金術を高練度で収めています。
その練度はモルガンを大きく上回り、ロッソでも彼並みの生産能力は発揮できません。
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*ステータス*
名前:ロッソ Lv.46
性別:女
種族:人間
職業:錬金術師 Lv.10 魔術師 Lv.10 炎魔術師 Lv.10 上位錬金術師 Lv.10 薬師 Lv.10 魔女 Lv.1
称号:ウィッチクラフト 工房の保持者 魔女の薬師 etc……
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作者からのコメント
彼女の称号は幅広いためカットします、その理由は彼女がNPCと交流深いキャラクターであるためです。
本編でも軽くは語られていますが、彼女は掲示板を見る癖があるにはありますがほぼモルガンへの対抗心から彼女の能力を知るための道具としてしか利用していないため仔細な情報はほとんど知っていません。
今でもあの女狐を利用している時点で分かり切っている話です、つまり若干天然です。
そのくせ情に絆されやすく、熱されたらなかなか冷めない性格。
また片付けが苦手で、インベントリの中はこのメンバー随一の汚さです。
ただ割と明るい性格のため老人NPCから好かれており、若干俗世から離れた生活をしつつモルガンを越えるために彼女が興奮して話していた心象世界を獲得することが現在の目標らしいですね。
なお、モルガンの目的がアレなので別に心象世界を獲得しても彼女からは観察要員が増えた程度にしか思われません。
そんな彼女ですが本編で示されている通り、近接戦闘も可能な魔術師です。
現在の実力は曲者揃いのクランの中でもトップレベルですね。
というか、このクランの中での一番って非常に決めづらくテンションが高ければトップになるのが黒狼で魔術のみならばモルガン。
近接戦闘が主体となれば村正で、中距離が一番強く勝率が安定しているのがロッソです。
多分一番真面目にプレイしているのが彼女ですね。
そんな彼女ですが、本作では村正の次に精神面が安定しているかつ真面目です。
正規手段で魔術を詳細に学んでいるぐらいに真面目であり、モルガンみたいに知識や方法のみを優先し誰かから教わらず魔術を行使する中では異端レベルの真面目なプレイヤーです。
彼女が魔力から属性の抽出が行えないのは本当に真面目に教わっているのが理由となります、そのため魔術の扱い方や微細な操作はモルガンを遥かに上回っており『第一の太陽』などといった特殊な魔術(権能、およびそれに類するモノ)の再現に彼女は最も近い存在です。
黒狼が受け取ったアーツを覚えるための本は彼女に見せるべきでした、マジで。
そんな彼女の能力を説明しましょう、そしてその説明に行く前に『魔術工場』の説明に移りましょう。
『魔術工房』、それは簡単に言えば主にNPC魔術師が行う魔術系アイテムの大量生産を主とした工場です。
質を重視せず、量を作成したい場合に用いられますね。
この工房は魔術を用いて様々な工程を自動化させ、莫大な魔力と比較的少量の素材を消費して大量のアイテムを製作します。
特に彼女が作成しているのは軟膏系統であり、ポーションなどを大量に作成し幅広く供給している関係で『ウィッチクラフト』という称号を与えられました。
まぁ、その称号が贈られるほどに彼女の生産技能に用いる魔術が卓越していたという部分はあるのですが。
さて、彼女の能力説明に行きましょう。
彼女の能力は、生産全振りです。
副次的に魔術能力が高いですが、普通に彼女は純正の生産系統の人間です。
彼女の作成物は幅広く、最も代表的なのは軟膏もといポーションですね。
たまに王国に100個単位で売りに行っていますが、グランドアルビオンの軍備が手薄になっている関係からそこそこの高値で購入してくれたり。
また化け狐が購入するレベルで量産品にしては高品質かつ多様なポーションを生産しているため、ポーション界隈では相当な有名人です。
他に売却は行っていませんが、彼女の装備も彼女が製作したもので炎装備一式は彼女が製作した最上級の特化装備です。
また消費アイテムも量産可能であり、村正には及ばないものの錬金術にも熟達しています。
今回の戦闘でもモルガンが作成した魔法陣が書き込まれたアイテムを戦い移動しながら大量生産していたのは記憶にも比較的新しいでしょう。
生命作成にも長けており、簡易的なゴーレムを作成しそのまま自分を守らせるというのが彼女本来の戦闘スタイルでもあります。
ただ今回は全体的に団体行動が目立っていたので登場するタイミングがなかったというのは少し残念な話であるかもしれません。
ただ、下編ではその活躍も十全に描かれる予定であるのでぜひ乞うご期待といったところでしょうか?
2024/06/13 追記
キャラクター紹介に飽きたので一章下編を執筆するのを中心に時間がある時にキャラクター紹介を行います。
また設定を纏めるのを主体に文章を推敲するため、しばらくの間更新しません。
よろしくお願いいたします。




