表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/166

一瞬


何事も、踏み出せば一瞬だ。

虹色に髪を染めるのも、新たな趣味を始めるのも。


ああいや、ボトルシップだけはまだまだ完成しないが――



「おはよう初音さん」



友達に、朝話しかけるのも一瞬だ。


「……へ?」


驚いている初音さん。

いつもは視線が気になるから教室の後ろから入るんだけど。

今日は前から。

なぜかって、廊下側の一番前が彼女の席だから。



「如月さんはまだなんだね」

「えっあ、うん……」


「昨日はごめんね、俺友達とか居なかったからいつも電源切ってたんだ」

「そ、そうだったんだ」


「あのさ、初音さん」

「ななななんでしょう」



昨日の電話よりも輪をかけてワタワタしている彼女。

そんな初音さんを見て、少し戸惑ったが。


「今日の放課後空いてる?」

「!? えっと、部活終わったら……」


「“昨日”と同じ時間と場所で良い?」

「は、はい。大丈夫です……」


敬語になっちゃったよ。

流石に戸惑いが勝つな。


「嫌だったら良いよ」

「い――嫌じゃない!」


「ありがとう。それじゃ、待ってるから」



その否定が、嬉しかった。

そしてそのまま――俺は彼女の席から離れる。



「……」




あああああああ!!!


めちゃくちゃ緊張したー!!!


断られなくて良かった!!!



――「「「……」」」――



視線を教室全体に向ければ、

クラスの男子、女子。

喋った事のない者達が、何人か視線を向けていたけれど。


「――っ」


そのまま真っ直ぐ自席へ戻った。

ははは、そんなに俺の髪が美しいかい(無敵)。



「おはよーとーまち!」

「……おう」


「おはよう。二人ともいつも通りだね」


「あ? ……なんか今日雰囲気違うな」

「確かにー☆ キリッとしてる」


席に着けば、二人のギャルが話しかけてくる。

思えば彼女達のおかげで、変に度胸が手に入ったのかもしれない。


「ははっ、そうかな(無敵)」


「あ、寝癖付いてる! そのせいだー☆」

「お前まさか……」

「ホテル帰りだね☆」

「ッ……草食じゃなかったのかよ」


「え?」



勘違い起きちゃってるねコレ。


「Just a minute、二人とも(英検二級)」


とりあえずドヤ顔しとくか。


「キモ」

「……やっぱりいつも通りだった☆」


「……」


無敵時間終了のお知らせ(死)。





一限、二限三限。

四限、昼休み。五限六限。


帰宅。あっと言う間だった。

そして今――駅に居る。





【>>5で俺は変わろうと思う Pert8】


50:名前:1

どうも重い男です

今から言ってた友達と話してくる


51:名前:恋する名無しさん

がんばれ 暴走するんじゃないぞ


52:名前:1

……がんばります


53:名前:恋する名無しさん

重そう


54:名前:恋する名無しさん

ゾウより重そう


55:名前:恋する名無しさん

1乗せた原付とトラック衝突したら1が勝ちそう


56:名前:恋する名無しさん

何と闘ってるんだよWWW


57:名前:恋する名無しさん

世界で一番重いのは もう愛していない女性の身体(ヴォーヴナルグ並感)


58:名前:恋する名無しさん

>>57

強い

これは流石に1の負け


59:名前:1

なんで勝手に敗北してるんだ……?





「……そろそろ時間だな」



スマホの液晶には19:00。精神安定剤(掲示板)を閉じ――空を眺める。

初音さんとの待ち合わせ時間までもうすぐ。

だが不思議と昨日の様な不安は無い。


どこか、確信めいた答えがあったから。

吹っ切れたって感じかもしれない。



「……」



空を見る。

今日は快晴、踊りたくなる程に(不審者情報)。


……ん?



「あれ……如月さん?」



駅から真っ直ぐ。

その姿は見えた。


恐らくスーパー帰り、手には荷物。

そしてもう片方の手に小さな手。

かのんちゃんだ。


……今日は、すまないがこの髪はお役御免だな。


「……と」


用意していたニット帽を被る。

虹色の髪が隠れ――こうなった以上、俺は誰にも見つけられない(隠密レベル上限)。



「ポポ」

「お」



ベンチに座り、彼女を待っていると鳩が来た。どうやら俺が空気過ぎて存在に気付いていないらしい。


俺が捕食者だったらどうするんだ(草食系男子)。



「ポポッ」

「ポポ……」

「ポポポ」


「えっ(不穏)」


……来過ぎじゃね?

いや俺の足! つま先のってる!

スマホの上にはやめて!


意外と重量あるんだな鳥って。

まあ俺の方が重いから勝ちだけどね(鳥と張り合う男)。



「……」

「あ」

「……ぁ」



と思ったら、身長が高めの少女が見ていた。

部活帰りだろう――少し朝よりも髪が乱れている。



「どうも」

「ぅ……うん」



さあ、後は楽しく話して帰るだけだ。

ありがたいことに日現実恋愛ランキング一位になってました(すごい)

今日はもう一話投稿します!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
影の薄さが戻ると鳩にも寄られるくらい気付かれなくなるのか(困惑)。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ