シーン56メガロ。
俺達の目の前でズシーンっと音を立て地面に落ちていく巨大な怪魚。
『おおおーーーーーーーーーーーーっ!?やるじゃねえかゴリさんとスクエルちゃん。』
『うん!!本当だね!二人ともやっぱり強いね!さすがです!』
するとゴリさんは口を開く。
『まあここは森ではないからだが俺達は森の中では更に強くなるぜ!』
『ゴリさんの言う通り………私達はあの森の守護者でもありましたからね。』
彼らの言う通り………二人の戦いのセンスもさすがと言えよう。
その時。
沈んだ巨大な怪魚が光り出す。
『なんだ!?』
『えっ!?さっきの大きな魚が!!???』
ルキがそう叫んだ瞬間。
先程の暴れ狂っていた巨大魚が光りと共にその姿を小さく縮小させていく。
『おおおっ!?なんだあれは!?』
『大きな獲物があああーーーーーーーっ!?』
『さっさと食っておけば良かったであります!!』
俺の声に続き……ねことイタチがヨダレを垂らし叫んでいた。
『おいおい………食うんじゃねえよ。』
すると巨大魚は何と人型へとその姿を変貌させていったのだ。
『人型!?あれは………………』
ルキがそう言った瞬間。
みるみるうちに巨大魚は青い髪の青年へと変貌していったのだ。
そして…そいつはなんとイケメンじゃないか!?
イケメンは自分の両手を広げ自身の手を見て、 まるで何かを確認しているようだった。
俺は何か気に入らないのだが一応声をかけてみる。
『お前は…………………誰だ!?』
『!!???……俺は………こここらの海底の主………メガロという…………なんだ一体……俺のこの姿は…………………!?』
『えっ!?もしかして記憶喪失……とかなのでしょうか?』
ルキはそう問いかけると男はハッとした表情をする。
『貴女は!?』
『私はドラゴンであり……………竜人……竜の巫女のルキといいます。』
するとそいつはゆらりとおぼつかないような動きで歩き出す……まるで初めて二足歩行したかのように………そして、ルキの目の前まで辿り着くと口を開く。
『おお………貴女はとても美しい。』
そうつぶやくと………次の瞬間。
そいつはこともあろうにルキを抱きしめたのだ。
『ぬうあああーーーーーーーーーーーーっ!!???』
『『!!!!?????』』
俺の声に続き皆が驚きの表情を浮かべていた。
そしてルキは抱きしめられながら赤面している。
『おいおいてめえ!?その娘は俺の大事な妹なのだ!!???お前が好きにしていい女ではないのだ!!???』
気がつくと俺はその優男に声を荒らげていたのだ。
だがそいつは俺の声に全く耳を貸さない。
するとそこへ何者かの声が聞こえてくる。
『クククッ…………そいつは何やつだ………!?我『ヒレン』と共にこの海を隔て支配する者……メガロよ。』
『なっ!?貴様は……あの西ノ海の『ヒレン』か!!???』
そう叫んだメガロという名の優男。
その腕にはしっかりとルキを抱き叫ぶ。
すると言葉を続ける『ヒレン』
『クククッ!わかったぞ………その女は竜だな……魔王様が言っていた竜の巫女だな………』
『えっ!?どうしてそれを知ってるんですか!?』
驚きのルキはそう返す。
『竜の巫女よ……お前は魔王様にとってとても邪魔な存在だ………よってここでお前を襲い喰らう事に決めた………さあ………大人しく我…餌となり……この海の藻屑となり……………』
そう言った『ヒレン』はこの空間内に自らの身体を発現させていく。
それは徐々に巨大化していき、やがて巨大な『ヒョウモンダコ』がその姿を現したのだった。
『クックック…………俺様は……魔王ゼルドリス様が配下………ヒョウモンダコの獣人……ヒレン………ここで貴様らを消す者の名だ………覚えておけ……ああ………まあここで全滅するのだ……冥土の土産になるのだがな………クククッ。』
するとメガロが口を開く。
『くっ………魔王め…………ここまで海の侵略を果たしていたのか!?』
『メガロさん……これは一体どういう事なのでしょう!?』
『すまない……………竜の巫女様………簡単に説明すると……魔王は……世界の海に自らの力を解き放ちつつあったのだ……そしてその影響で俺含め………海を守りし………精霊族達にも影響を及ぼしてしまった……………先程の俺の暴走も……本当に済まなかった………あの時……不思議な事なのだが君にあったおかげで記憶を取り戻すことができたようだ……本当にありがとう。』
『そうだったのですね……でもそれなら良かったです。』
『ああ………だが長くも話せない……今はあいつを……………。』
そう言ったメガロはルキの身体を俺に預けその姿を変化させていく。
『うおおおーーーーーーーーーーーっ!?』
そしてメガロは巨大な鮫の魔物……太古の魔物メガロドンへと変化する。
『行くぞ………ヒレン………竜の巫女は俺が守る。』
そして戦いの火蓋がきっておとされる。
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