シーン44ドワーフ王国へ。
俺達はバラコンダと出会いアースドラゴンの後を追うように地下帝国のドワーフ王国へ向け移動を始める。
俺の足どりは何故か軽かった。
『ルキ?大丈夫か?なんならお兄ちゃんが手を繋いで歩こうか?』
『だ、大丈夫だよお兄ちゃん!』
ルキは何故か遠慮がちにそう答えるのだったがきっとちょっと恥ずかしいのだろう。
そんな人の目を気になんかする必要はないのにな。
俺はそんな事を考えながら歩いていた。
すると猫とイタチが何か言いたそうにしている。
『なんだお前達………よく見たら可愛らしいじゃあないか?どれどれ俺様がドラゴン化でもして背にでも乗せてやろうか?今俺はとても機嫌が良いのだ?』
俺のその声に明らかに嫌そうな顔を向ける二人。
すると二人は何やらこそこそと話始めたではないか。
『なんだあれ……………急に気持ち悪いよな。』
『本当に気持ち悪いであります!!』
『二人ともそう言うでない。』
俺はそういうとサッと道具袋に入れていたお菓子を差し出す。
『ほおら………お前達の好きなお菓子だ……今日は特別に分け与えようではないか。』
『くれえ!!』
『さっさと寄越すであります!!』
がっつく二人に俺は優越感に浸りながらお菓子を分け与えていた。
するとそこに目を潤ませてヨダレを垂らし立っていたのはノムタンだった。
『お!?もちろんノムタンにもあげよう!』
『おおっ!!嬉しいにょ。』
こうして俺が三人にお菓子を分け与えているとバラコンダが不思議そうな目で俺を見ていた。
『ん!?どうした!?お前も欲しいのか?』
『フッ………いや………我が弟もそんな頃があったのだろうなと……懐かしんでいたのだ……それよりお前……本当にあの…竜人族でも最強と名を馳せた男………竜王とまで呼ばれたあの………雷武………なのか!?』
『ああ…………間違いないな……だがこんな遠い大地にまで俺の名が知れ渡っていたとは驚きだがな。』
『ああ………このケニージア………いや…………アフリエイト全土にお前の名は知れている………お前達がこうして旅してきたのだ……お前の名は精霊を通して……この世界どこまででも共有されそしてそこから知られている………もちろん………どこかの魔王様も………いつまでもお前達を放っておく訳は無い……気を引き締めないと。』
『ああ………少なくともここにいる妹ルキ………そして仲間達は守るつもりだ。』
『ああ………そうだな。』
そういったバラコンダはまた歩き出す。
俺達はバラコンダの後を続くのだった。
◇
◇
◇
その頃。
遥か………地中内では。
『うああああーーーーーーーーーーーっ!?』
激しく咆哮を上げながら土砂を掘り地中へ潜っていく何者かがいた。
それは。
大地の力を有する神の存在…………アースドラゴンだった。
アースドラゴンはその巨大な力で地中へと地を掘り突き進んでいく。
すると地中内にできた空洞が見え……そしてそれは進むほど大きく広がっていく。
そして遂に地中内の巨大な空洞に辿り着く。
その勢いのまま地面に激しく衝突するアースドラゴン。
パラパラと周囲に土砂が崩れ落ちる。
そして倒れたアースドラゴンは………そのまま……深い眠りへと誘われていく。
『あ………あに………き……………。』
アースドラゴンはその姿を人型へと変化させ………深い眠りへと堕ちていったのだ。
◇
◇
◇
先頭をいくバラコンダが突然立ち止まり驚きの声をあげる。
『はっ!?』
『ん!?バラコンダどうしたのだ!?』
『いや…………今どこからか俺をあいつが呼んだ気がしたんだ。』
俺は辺りを見回すが周囲からは特段何も感じなかったのだ。
『そうか………お前がそういうならきっとそうなのだろう………急ごう!!』
すると不思議そうな表情を浮かべるバラコンダは一瞬笑みを浮かべる。
『ああ………ありがとう……………………。』
俺達は先を急ぐ…………すると俺達の目の前にはいつしか巨大な口を開けた洞窟の入り口が見えてきたのだ。
『ああーーーーーーーーーーーっ!?ドワーフ王国の入り口だにょ♡♡♡』
興奮気味に叫ぶノムタン。
『おい!ノムラ!ドワーフ王国にはご馳走があるのか?』
唐突にそう聞いたのはフェリスだった。
『うん!いっぱいあるにょ♡』
『ノムラ!ドワーフ王国の兵士達は強いでありますか!?』
『うん!!すっごく強いにょ♡』
すると二人も一致団結する。
『『さっさと行くぞ!!!』』
『おお!!!お前達も………よしいくぞ!!!』
皆が今一つになった気がする。
そして俺達は洞窟に侵入していく。
奥は狭い通路からやがて大きくなっていくと、そこには巨大な鉄の扉があったのだ。
『これは………デカイな………簡単には開きそうもないが。』
するとノムラがちょこちょこと扉に近づいていく。
『かいもーーーーーーーーーーーんだにょ!!』
『『おおお……………………………』』
俺達が見ているとなんとノムラは。
巨大な扉の右下に彼女サイズの扉が作られており……その扉を開けてトコトコ簡単に入っていくノムラ。
『『なんだとおおおーーーーーーーーーっ!?そっちかい!!???』』
俺達は盛大に突っ込んだのだった。
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