シーン40地下へと。
俺達はドワーフ王国に向かうことになった。
その案内人はドワーフオタクである地の精霊ノームだった。
『しかし…………精霊としては、お前達の方が位はドワーフ達より上なのではないのか!?それがドワーフに憧れを持っているとは、不思議な奴だな。』
歩きながら俺はそんな疑問を口にしていたのだ。
するとノームは口を開く。
『そんな事ないにょ?わちらにとって…………いや………きっと全種族があのドワーフに憧れているはずだにょ!?』
『ふむ…………………』
俺はこれまでまともにドワーフを目にした事がなかった…………確か……………………何かの書物で見た時は………兜をかぶり……口髭と顎髭を生やし………海でいったらバイキング………の様な姿だった気がした。
もちろん個人差はあるだろうが俺にとってはそんなイメージだったのだ。
『確か………おっさんのイメージしか俺にはないのだが…………………………。』
俺はそういうとノームは語る。
『それがいいにょ?あの逞しい髭と筋肉質の身体………そして振り回すハンマー!!武具を作らせたら右に出る者はないと言われる職人だにょ………わちの憧れだにょ。』
『憧れ………………ねえ…………それでお前はそんな格好をしてるってわけか。』
『うんうん!そうだにょ!!でもそれだけじゃないにょ?ドワーフ王国は蒸気をエネルギーにして地下帝国として凄い文明を栄えさせているんだにょ?』
『ほお?それは楽しみではあるな……時にドワーフ達には女性もいるのだろう?そいつらもその様な容姿なのか?』
俺はそう問いかけた………まあ素朴な疑問ってやつだ。
すると難しい顔をするノーム。
『なあドラゴン?女子にそんな事を聞くか?普通。』
『そうであります!!ドラゴンは外道なのであります!!』
そう反論をしてきたのは猫とイタチだった。
『やかましい!!素朴な疑問だ素朴な疑問!!』
俺が言い返すとそこにはルキが腰に手を当てて俺を睨んでいた。
『お兄ちゃん!!!!!』
『はいっ!!???』
『今のはフェリスちゃんとフェロームちゃんの言う通りだと私は思います!!女の子にそれはないと思います!!』
『うっ………………わ、分かったよ…………すまん………ノーム…………俺が悪かった。』
うるうると目に涙を溜めてたノームは笑顔に変わる。
『うん………もういいにょ……………ドワーフの女の子はわちに似てるにょ。』
『えっ?……そ、そうか……………………。』
まあ可愛いのか。
俺はそう解釈したのだった。
すると何故かノームの様子が変わっていく。
俺はその悲しげな表情を見つめていた。
『でも…………そんな王国も今………地竜が暴れてしまって…………。』
『そうか……………そんな顔するな…………だからこうして俺達が王国へ向かうんだ…………きっと何とかなる。』
すると表情をコロコロと変えるノームは笑みを浮かべる。
『うん!!!ありがとうだにょ!』
『ああ……………ところで……お前の名はなんて言うのだ?…。』
『ん!?わち?…………わちは『ノムラ』にょ。』
『ノムラ…………ああ………ノームだからかな?よろしくノムラ!?』
『皆わちをノムタンって呼ぶにょ。』
こうして俺達はノームの『ノムラ』………『ノムタン』と共に……ドワーフ王国への洞窟までの道のりを辿ったのだ。
◇
◇
◇
一方その頃。
ここはドワーフ王国。
話の中にあったアースドラゴンが突如その姿を現していたのだ。
王の間に駆け込んできた一人の兵士が叫ぶ。
『国王様!!!アフリエイト………ケニージアの地下では地竜様のあの狂った様な暴乱はやはり只事ではございません!!!』
『うむ…………そうであろうな………我が神の化身でもあらせられる地竜様………きっとこの暴乱には何かが背後に隠されているのであろう。』
『はっ…………ですがその秘密を探りに行ったケニージアの国を任せていたドワトレアからの報告はない…………このままではやつが帰るまで地竜様は、ここまで地下を食い荒らし………このブラズールまで到達してくる可能性もあります。』
『くっ………………やはりこれにはあの魔王の復活が噂されているがそれが原因なのか。』
兵士は頷く。
すると他の兵士が駆け込んでくる。
『国王様!!!』
『なんだ!?』
『ええ……………実はエルフ様が………………。』
『ああ…………分かった…………ここへ。』
ドワーフ王がそういうと。
目の前にヒューーーーーっと風が舞っていく。
そしてそこに姿を現したのは一人の美しいエルフだった。
『久しぶりね……………ドワーフ王……………『ドワフロス』』
『そうだな……………お前達の神樹から地下に巨大な通路を建設しているがここまで遠かったであろう?…………で……何かあったか!?』
『ええ………そろそろあの件を進めようかと最近思い始めておりまして。』
『ああ……『勇者………………召喚』か。』
『ええ。』
◇
◇
◇
水面下では勇者召喚の話が。
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