シーン17地下基地。
フェロームが動き出した機械兵士にトドメをさした。
確かにこいつの能力は俺たちの想像を遥かに超えるものだった。
『かっこいいですぅ♡』
ムキムキボディの二足歩行のイタチを見つめるルキ。
我が妹ながらルキの趣味を俺には理解できない。
俺はため息をつくと何らかの音が背後方向………つまり俺たちの背後から何者かの足音が聞こえてくる。
『なんだ!?音が後ろから!!またあのポンコツ共が湧いてきたか!?』
『いや………………なにか様子がおかしい…』
全身の毛を逆立てそう告げるフェリス。
その滑稽な姿に俺はにやけてしまう。
すると突然のフェリスのしりが目の前に飛んでくる!!!
俺の顔面に強烈な痛みとダメージを与えるアホ猫。
『ぶっ!?貴様あああーーーーーーーっ!?何しやがる!?』
『呆けてる場合じゃない…………………。』
気がつくとゴゴゴと何かが迫ってくる轟音が聞こえる。
それはなんと。
俺の目に見えたのは…………………………。
『大岩だあああーーーーーーーーーーっ!?』
そう……………罠のように俺たちに迫り来る大岩。
『大岩だけなら僕が……………………………………。』
そう言って前に出たフェローム。
だが今度は転がってくる大岩の背後から違和感のある音が聞こえる。
するとルキが叫ぶ。
『皆さん!!岩とその背後から聞こえるのは………………水です!!!!!皆さん走って!!!!!』
『『なにいいいーーーーーーーーーっ!?』』
俺たちは、その声に地下基地に向かって走る。
ドオオオーーーーーーーーーーーーーーッと背後から俺たちに迫り来る言葉にすれば土石流のような濁流。
あんなものに飲み込まれたらたまらない。
走りながらも俺は先程まで活躍したイタチに声をかける。
『お、おい!!イタチ!!お、お前あれは何とかならんのかっ!?』
『…………………………………………………………。』
俺の声に沈黙し走るフェローム。
(こいつ…………………………………………)
俺がイタチといったのが気に入らなかったのかもしれない。
するとルキはなにか感じたのだろう口を開く。
『ね、ねえ!?フェローム様?あれって………な、何とかなりますか?』
『す、すまんな……お嬢さん…………岩だけなら問題ないが……………すいぶんはっ!!!???』
(こいつ………………さっき黙ってたのは…俺の声をスルーしていただけか。)
やたらと腹が立つ俺。
だが今はそんな事を言っている場合ではなかった。
するとドライアードが口を開く。
『うわわわっ!?皆さん!!出口が見えてきましたよ!!!!!』
『えええい!!!このまま飲まれてたまるか!!!??かくなる上はこのまま施設ごと飲み込ませろ!!!俺たちは…………………………』
出口にさしかかった俺たちは一斉に。
『とべえええーーーーーーーーーーーっ!?』
ドわっっっと背後から施設へと溢れ出し流れ出していく土石流。
侵入者である俺たちと土石流に気が付き施設内からは中にいた作業員だろうか数十名のヒューマン達と機械兵が現れる。
だが激しい土石流は出てきて焦るその者達を飲み込んでいく。
そんな俺たちは上空で滞空していた。
『ふぅ………………やばかったな。』
『何とか助かりましたねえ。』
俺とルキの二体のドラゴンが上空から施設の様子を見下ろしている。
『初めからこうすれば良かったじゃねえか?雷武!?』
『師匠!!!僕も本当にそう思うであります!!!』
アホ猫と軍人イタチが俺の背中でワイワイ言っている。
『ちっ…………やかましい……あんな狭い通路でドラゴン化出来るわけがなかろう!?』
『うーーーん……………そうなのですぅ………竜人化しても私達ドラゴンの大きさは調整できないんですよねえ………ごめんね、フェリスちゃん、フェロームくん。』
しょんぼりそう告げるルキ。
『ま、まあそれなら仕方あるまい………………』
『師匠!そうでありますね!!!!!!!』
どうやらルキには奴らも敵わないようだ。
すると下の様子が騒がしくなっていた。
『なんだあれは!?』
『あんなに巨大なドラゴンがこんな地下に何用だ!?』
ヒューマン達は俺たちに恐れを抱いているようだ。
これなら余裕かと思っていた俺たち。
するとさらに叫んでいたヒューマンの声に俺はそちらに目を向ける。
『ようし!!!俺たちが作り上げてきた集大成を見せる時がきたんだ!!!!!出てよ!!!!!』
すると一人のヒューマンがなにかのボタンの様なものを持ち………そして握る。
その瞬間基地の天井部分の一部がゴゴゴと開いていく。
そしてそこからゆっくりとオートマチックに出てきて現したその姿。
『なんだあれは………………』
俺の一言に中からついにその全貌を現したのは。
するとドライアードが口を開く。
『あれは…………キラーマシン…………私達の森を破壊し、そして汚していった元凶………それがあの怪物です。』
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




