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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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123/124

シーン123ルキ旅立つ。

俺は叫んだ!!

やっと魔王ゼルドリスの張り巡らせた防壁を破壊できた。

だがそれはきっとルキの放った内部からの力によるものがきっかけになったのだろう。

俺はルキ………そしてルイの元へと急いだ……… すると目の前には既に動かなくなっていたルテン……そして魔王ゼルドリスにより攻撃を受け…ルイを守るようにその身体をぐったりとさせていたルキの姿だった。

だが既に魔王ゼルドリスの姿は消えていた。


『ルキっ!?おいルキっ!!???しっかりしてくれ!!???』


俺はルキを抱き寄せ、そして…その顔を確認する。

力なく、ぐったりと俺に体重をあずけているルキの姿に俺の頬に涙が伝う。

すると……ルキの瞼がぴくりと動いた気がした。


『ル……………キ……………………………………………。』


俺の脳裏にはルキの微笑んだ顔……怒った顔……そして涙した顔……………様々なルキの表情と声が思い出される。

ルキは俺と初めて会ったその日から…………俺をお兄ちゃんと呼んでくれた…俺を慕い…ずっと俺の後ろを歩き着いてきたルキ。

彼女との思い出が俺の脳内に次々と思い出される。

俺は今はもう冷たくなったルキの手を握る。


『ルキ……………ルキ………………………………………お前は俺の妹だ………ずっと……ずっと………………………。』


やがて心が震える。


『ルキ…………………。』


俺はそう呟き………近くにあった誰かの遺体に目を向ける。

そこには刀が一本……落ちていた。

きっとアレはルテン………………なのだな………。

そして思い浮かんだのはルイの事だった。


『ルイ!!???』


俺は叫び探そうとする。

するとルキの身体を寝かそうとした時。

ルキに庇われるようにその下で目を閉じていたのはなんとルイだった。


『ルイ!!???』


俺はルイを抱き寄せると…………なんとルイの身体は温かく……………そして心臓の鼓動が聞こえたのだった。

良かった……………ルイはどうやら無事だったようだ………きっとルキがその生命をかけてルイを守り通したのだろう。

そしてふと気がついた俺は近くに落ちていた刀が目に止まった……近くには倒れていたルテン。

きっとあいつも命懸けで二人を守ろうとしたのだろう…………今ではもう動く様子もなかった。

こんな悲劇が目の前で本当に起こってしまった。

ルキがずっと見てきた未来の出来事……それは本当に起こってしまったのだ。

辺りに目を向けると村中の全てが破壊され………きっとじじい達ももう……消されたのであろう。

俺………………そしてルイ以外の竜人は………その全てが魔王ゼルドリスによって………この世界から………消されてしまったのだった。

俺は全身を震わせる。

いつしかこの村は辺りが暗く闇へと変わりつつあった。

するとルキの身体から僅かな光が灯る。

それは、ぽーーーっと、まるでなにかの意思のままに俺の目の前まで飛行し…………停止する。


『ん!?なんだ………………。』


目の前の光はやがて形を成していく……それはやがて俺の妹…………ルキの姿となり俺の目の前に存在していた。

すると光のルキが口を開く。


『お兄ちゃん……………』

『ルキ!!???ルキなのか!?』

『うん……………………あのねお兄ちゃん……』

『ん!?なんだ!?』

『お兄ちゃん………本当に………ごめんなさい。』


目の前で俺に頭を下げる光のルキ……そして顔を上げたルキが言葉を続ける。


『私………結局…………魔王ゼルドリスに勝てなかったの…………守ってくれようとしたルテンもやられて………私は魔王ゼルドリスに勝てないんだなと思ったの……………』


光のルキの目から涙が零れ落ちる。


『ルキ……………………』

『お兄ちゃん…………私…………そしてルテンも………もう……………………………。』

『やめろ…………やめてくれ……………ルキ………。』


俺は涙で身体が震える。


『お兄ちゃん……私の心残りは……ルイちゃんを一人にしちゃった事………この子には………本当に幸せになって欲しいの…………だからお兄ちゃんにしか頼れないから………お願いね。』

『ルキ………ああ………ああ……………それは任せろ。』

『良かった。』


そう言ったルキは微笑み、すぅーーーーーっと宙へと舞い上がっていく。

するともう一つの光がルキの元まで寄ってくる。

それが形を成すと……ルテンの姿へと変わっていった。

二人は手を繋ぐ………そしてルキが微笑む。


『お兄ちゃん………今まで本当に……………ありがとう…………私…………お兄ちゃんが私のお兄ちゃんで本当に良かった………幸せを本当にありがとう……………。』

『ルキ…………俺もお前が妹で本当にありがとう。』


涙が止まらない俺………ルキは。


『お兄ちゃんなら………絶対に世界を……救えるよ……私の中の勇者は………………『雷武』お兄ちゃんだもん。』


そう一言、笑顔で言い残したルキ……そしてルテンと手を握りあうと…………すぅーーーーーーーーっと遥かな暗い空へと消えていったのだった。

そして見上げた空からは……白い雪がヒラヒラと落ちてくる。


『ルキーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!』

お読みくださりありがとうございました。

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