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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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115/124

シーン115生命の誕生。

突然ルキが目の前で苦しみ始める。

俺たちはその光景に焦りつつも医者を呼ぼうとするも俺がその役を勝手でる。

悔しいが今ルキに着いてやるのはルテン以外ないのだから。

翼を広げ俺は大空へ羽ばたき舞い上がる…………そして一気に急降下し街まで降りていく。

飛行にせよ……この村……竜人族で一番の俺に叶う竜人などいない……俺はたちどころに街の上空まで飛行していた。

眼下に見下ろす街並み………俺は目を凝らしルテンの道場周辺に目を向ける。

すると道場近くに小さな小屋を見つける。


『あの建物だな……………………。』


すーーーーーーーーっと目的地まで降下していく俺。

そして玄関前へと降り立ったのだ。

目の前の玄関の戸の真上には『笹岡医療所』という看板が見える。

俺は静かに戸をノックする。


コンコンコンッ!!


『突然申し訳ない!!妹が……妹のルキが大変なんだ!!誰か出てきてくれないか!?』


俺はそう声をあげる。

日中だが周辺はひっそりと静まり返っていた。

誰もいないのだろうか。

俺はもう一度試みる。

戸を壊さないように落ち着いてノックする………ヒューマン属の戸など俺からすれば力を込めれば破壊してしまう為だ。


コンコンコンッ!!


『誰か!?誰かいないのか!!!???』


再び俺は声をあげる。

すると………また反応がないようだ。

俺はまた………………………………。

これを繰り返すと徐々に苛立ってくる俺。


『ぐっ!!???誰かあ!!???いないのかあ!!???』


俺が再び戸をノックすると………………………。

バキバキッと戸を破壊してしまう。


『あ……………………………………やべえ。』


すると、その時…背後に怒号が響き渡る。


『こらあああーーーーーーーーーーーーっ!?お主何をやっておる!!!????』


その声に振り返ると………………目の前にはこないだのおばあちゃんが怒り立っていた。

俺は慌て謝罪する。


『すまない!!???だが今はルキが!!??俺の妹のルキが!!???』


俺はいつしか気持ちがたかまり涙が目から伝うのがわかった。

おばあちゃんは驚きの表情を見せると…中へと入っていき……立ち止まる。


『準備してくる………………話はそれからじゃ………』

『おおっ…………………分かった…………。』


俺はおばあちゃんを待つ…………そして数分後………バックを肩にかけてきたおばあちゃん。


その時……ルテンはふと頭に嫌な光景を思い浮かべていた。


『そういえば兄様……あのおばあちゃんまさかドラゴン化して連れてこないよな?』

『あはは……まさかな…………いくら兄様でも分かるだろ………俺の考えすぎだよな。』


そして……その頃、現場では……………。


『ゆくぞ……………わしを途中落とすでないぞ………………。』

『ああ……………分かった。』


俺はドラゴンへと化しおばあちゃんを背に乗せる。


『へっ!?お主まさかドラゴンのままワシを連れてく気か!?』

『では行くぞ。』

『へっ!?まっまてーーーあああああーーーっ!?』


バサッと舞い上がっていく俺。

おばあちゃんを落とさないように落とさないように。

あくまで冷静に。

そして空で滞空する俺は、おばあちゃんへとつぶやく。


『行くぞ』

『はあはあ……お主…………絶対落とすでないぞ……………ワシはお前達と違ってこんなところから落とされたら死んでしまうからな!?』

『ああ………………分かってるさ。』


そしてスーッと飛び始める俺………だがそこには加減が中々できない俺がいた。


『うああーーーーーーーーーーーーーっ!?』


おばあちゃんの絶叫。

流石にヒューマン達にとっては上空は肝が冷えるであろう。

だが俺は力の加減というものなどこれまでしたことがない。

バサッと翼を一つ羽ばたかせる。

ギュンっと飛ぶ俺の身体……………。


『ひいいいいーーーーーーーーーーーーっ!!???落とすなよ!!落とすなよおおおおおおおーーーーーーーーーーーっ!!』


おばあちゃんの声と震える身体。

俺はこのままいけると踏む。

バサッバサッと翼を羽ばたかせる俺。


『ぎえええーーーーーーーーーーーーーーっ!!??』


その時。

おばあちゃんの声に俺は背が軽くなった気がした。


『ん!?おばあちゃん!!???』


すると眼下に恐怖の表情のおばあちゃんが見える。


『げっ!?やばい!!!』


ギュンっと下降し人化すると、おばあちゃんをキャッチする俺。

そしておばあちゃんをお姫様抱っこしながら飛ぶ俺。


『ぎえええーーーーーーーーーーーーーーっ!!!????己はあああっ!!???初めからそうしろおおおーーーーーっ!?』


そうして俺達は、なんとか村へと戻って行ったのだった。

ぐったりとしてハアハアと息を整えるおばあちゃん。

そして黙ったままフラフラ小屋へと入っていくおばあちゃん。

これは怒っていそうだ……だが俺は覚悟を決め着いていく。

ルキを見るなりおばあちゃんが大声を上げる。


『湯じゃ………湯を沸かし持ってこい……そして大量の布も用意せい!!!???』


おばあちゃんの声に俺たちは従う。

俺たち男達は部屋から追い出され………代わりに村の女性一人に頼み手伝いをしてもらう。

俺たちの中に緊張が走る。


そして数時間後。


『おぎゃあ……おぎゃあっ!!』


小屋の中には、なんと新しい生命の産声が響き渡ったのだった。

中に呼ばれた俺たち。

疲れた様子のルキ……そしてその手には………小さな生命がすうすうと寝息をたてていた。


『ルキ…………ありがとう………お疲れ様。』


ルテンの声。


『ルテン………うん………女の子だよ………あ、お兄ちゃんも…………姪だよお兄ちゃん……お兄ちゃんもありがとうね。』

『ああっ………ルキ本当に良くやった。』

『おねい……赤ちゃんかわいいなあ。』

『うんっ!麒麟ちゃんもありがとう……これからいっぱいこの子と遊んであげてね!』

『うんっ!!』


俺たちの仲間入りした新しい生命……………。


『皆…………この子の名前は『竜衣ルイ』よろしくね!』


そういった笑顔のルキ。

俺たちは幸せを噛み締めていたのだった。

だが、この後……俺が、おばあちゃんにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。

お読みいただきありがとうございました。

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