閑話 私はもう泣き虫じゃない1
こんにちは!
私の名前は遠藤茜です!
今、私はいろいろあってゴビ砂漠のような所にいます。
ここがどこかっていうとオートリアムの死の大地の端の方です。
ここには地球でいうモンゴルの遊牧民みたいな暮らしをしている部族があり、その騎馬隊が特に有名らしい。
私はそこの族長の次女アンとして生まれたんだ!
良かった!地位が高くて!
父は部族のリーダーで強くてかっこいい!
たまに戦闘狂なところが怖い時もあるけど私たち娘にはデレデレだ。
それもこれも私の固有スキルの効果もあるのかもしれないけど♪♪
私は今年で13歳になる。
成人まであと2年!
やっとここまできた!
もうすぐみんなを探しに旅立つ時だ!
でも、お父さんが許してくれるかな。
それが心配だなぁ。
あ!ついでに私のステータスを見せておくね!
名前:ギリル・アン(13)
LV:25
体力:300
魔力:300
スキル:馬術lv5 剣術lv4 気配察知lv5
固有スキル:完全誘惑lv6
そんなに強いわけじゃないけど異性にはまず間違えなく負けない自信がある。
それはこの固有スキルだ!
これは私の近くにいる、私の事を考える、私が見ている人を誘惑して、いう事を聞くようにできるんだ!
異性の方が2倍くらいかかりやすいから男には絶対負けない!
私、地球にいるときより強くなったな。
良かった良かった!
そして、今日は少し大事な日なのだ。
それは何かというと砂漠とは逆の方は大きな森になっているのだがそこはエルフの里があり、そこから使者が来るみたいだ。
なんか、迷い込んだ人間を送り届けるためらしい。
よくわからないが皆でエルフの到着を待つのだった。
「アレだな、来たようだ。テンとアン出迎えをしてくれ。」
テンは私の姉だ。
2人でエルフの方へと歩き出したそのとき!!!
ん!?エルフと一緒にいる人なんか見た事あるような?
んー?ん?
あれ、春本くんに似てないか!?
あとでコッソリ話しかけてみよう!
「こちらへどうぞ、使者の皆様。」
「お言葉に甘えて〜!!!」
「随分と軽いやつが来たもんだ」
お父さんがそう言うとその場はしんと凍りついた。
さすがに春本くんも察したのか謝った。
「あ、すいませーん……」
エルフ一行は部族の村に来るとすぐ帰ると言ってきた。
「では我々はこれで!元気でなカンタ」
「おう!ありがとな!!みんな!楽しかったよ!また会おう!!」
私のお父さんがずっと不思議そうな顔でカンタを見ている。
「お前、エルフと仲良くなるとは意外と凄い人間だな。どうやった?」
「俺は何もしてないですよ!ただ龍神が世界樹に頼んでくれたんですよ!」
「なぬっ!?龍神だと!?」
「はい!龍神です!」
なんだか、戦闘狂が騒ぎ出しそうだ。




