閑話 風間の宗教観2
「落ち着いたかしら?じゃあ暖かいスープでも食べて」
「はい、ありがとうございます」
「私はシスター・ローラよ。よろしくね!カイくん」
「よろしくお願いします」
しばらく俺は教会でお世話になってもいいそうだ。
教会では孤児を養う制度があるらしく、親がいない子や捨てられた子を引き取っているらしい。
「今、両親のことは調査しているから今日はもう休むといいわ」
俺は素直に休ませてもらった。
ーーー翌日ーーー
「おはようございます。カイくん、今日は調査の結果を伝えなきゃならないわ」
「はい」
「辛いかもしれないけどよく聞いて。
カイくんの両親は亡くなっていたの。だから教会で預かることになりました。
今日からはここがお家だと思っていいわよ」
「……はい」
「じゃあ気持ちが落ち着くまでゆっくりしてて、落ち着いたらステータスカードを取得しましょう!」
「もう大丈夫です。落ち着いてますので進めてください。」
「……あ、ええ、わかったわ。じゃあついてきてちょうだい、ステータスを取りに行くわ」
俺はシスターについて行く。
教会の中の石板がおいてある部屋へ着いた。
そこで石板に手を乗せるよう言われたのでいう通りにすると石板が光ったあとそこにはカードが出現していた。
「カイくんそれを取って確認してみて!それは本人と本人が許可した相手しか見れないわ!教会に孤児としくるカイくんは一応私に見せてくれると助かるわ」
「はい、これです」
名前:カイ(5)
LV:0
体力:150
魔力:20
スキル:農耕lv5 剣術lv7 話術lv7 尋問lv3
固有スキル:精神共鳴
俺はシスターにカードを見せた。
「なっ!?これは……」
「カイくん、このステータスカードは絶対に人には見せちゃダメよ。」
なにか特別なものがあったのか?
俺にはまだイマイチわからなかったのでこれから試していこう。
それからと言うもの俺は孤児の仲間たちと暮らしながら自分の能力などいろいろなことを把握していった。
まず、農耕はここ5年で両親と仕事していたことがあったからこれなのだろう。
あとの剣術、話術、尋問は地球でのことでこれが着いているのだろう。
剣道をやっていたことや、ディベート大会にでてたことや、理詰めするのは得意だったからな。
ありがたいことだ。
そして、最後が固有スキル精神共鳴ってやつだが見た感じ俺の考えを共有させることのできる能力だと思われるな。
これを試したところ凄かった。
普通の子供達には簡単に効果がみられ、僕の考えにみな賛同してくれるのだ。
これは完全に父が俺に与えた影響がそのままスキルになったかのような気がしてならない。
そして、大人たちには少し効きが悪い気がする。
多分これはレベル差などスキルのレベルによるものだろう。
少し試したらレベルが2になっていた。
それにより子供達はもう宗教徒のように従順になっていった。
怖いスキルを手に入れてしまったようだ。
父のようになってはいけない。
これを悪用しないことを心に決める。
こうして、僕の幼少期は能力をうまく使いながら能力向上に力を入れた。




