冒険とベヒモス
洞窟探検
僕が今から入る洞窟は魔の森の結構奥地にあるみたいだ。
詳しくはわからないがここらはまぁまぁ大きなモンスターがでてくるので奥地なのだと勝手に思っている。
この洞窟は鉱石が、結構多くそこかしこに光っている鉱石があるので中は割と明るいのだ。
そして、少しいくと斜め下に降りていく坂があり、そこを数十分ほど下ると例の鉱石が沢山採れるところに着く。
今日はその奥を散策する予定だ。
少し歩くと前から気になってた通路がある。
それは完全に人工物でギリシャ神話に出てきそうな神殿造りの通路なのだ。
ダンジョンの確率高いよな!?
もちろん進む!
まず、体全体を覆うように絶対遮断領域を展開する。
これしとけばとりあえず安全だ。
特に怖がる意味がないのでズンズン進んでいくと
突然壁に魔法陣が浮かび上がる。
その魔法陣から突然矢が放たれた。
ヒュッ!!
ヒュッ!!
2発の矢がこちらに迫ってくる。
パンッ!パンッ!!
絶対遮断領域によって打ち消された。
(焦ったぁーー!!
安全とわかっててもいきなりはやっぱり驚くな!)
それからというもの、床に魔法陣がでたり、天井にでたり、罠のオンパレード。
まぁ完全に防ぎきり進むこと1時間…
大きな部屋にでた。
(まさかのボス部屋か!?)
床に先ほどからのトラップの魔法陣よりも数倍大きい赤い魔法陣が出現した。
(さっきまでのは白の魔法陣だったよな?何かでてきそうだな……)
案の定大きな影がそこにはあった。
見た感じ良く漫画とかで出てくるベヒモスといったところか。
体長は5メートルほどだろうか、ビルの2.3階あたりに頭がある感じである。
そして、黒い体毛に包まれ屈強な四肢で尻尾も太い。
そして、牙も爪も鋭く凶悪な顔をしている。
「グォォーーーッ!!!」
ベヒモスは雄叫びをあげ突進してくる。
その突進は絶対遮断領域に無効化かれたのがベヒモスは一瞬不思議そうな顔をしたがそのあと怒濤の連打を繰り出すがそれも阻まれる。
「すぐ終わらせてやるよ」
風魔法レベル7
「カマイタチ」
僕の手がパッと光り魔法陣が目の前に無数に出現する。
そこから風の刃がベヒモスを覆い尽くし、一瞬のうちにベヒモスの四肢は落ち首も尾も無残な姿に変わる。
モンスターを倒すと魔石が採れるのだが
このベヒモスの魔石はかなり大きい。
今まで倒してきたどのモンスターより大きかったのだ。
とりあえず、大きくて運べないので放置しておく。
そして、そこからがここのダンジョンっぽいところの本番だった。
連続でボス部屋5つほどが続きベヒモスの数が一部屋ごとに1匹ずつ増えていったのだ。
僕にはあまり関係ないが他の人だったら完全に無理だよな?これ
そして、最後の部屋へとたどり着いた。
その部屋の奥にポツンと王座のような大きな椅子があった。
そこには黒いローブを着た誰かが座っていた。
近づいてみるとそれは白骨化していた。
「こんなところにいるやつってダンジョンマスター的なやつだよな?普通」
(死んでるよな?さすがに…)
そして、僕はその黒いローブのフードをめくろうと手をかけた瞬間……
『おい……お前………聞こえるか?』
「うおっ!?誰だっ!?どこだっ!?」
いきなり耳ではなく頭の中に話しかけられたような声が響く。
『お前の目の前にいるぞ』
「こいつ、スケルトンか?」
『違う。もうすでに死んでいる、この白骨遺体はモンスターではなく精神だけを封印してあるのだ』
「そんなことできるのか?…いや、待……、その前に誰だよ!!」
『おぉ、そうだったな。私の名は賢者アークと言う。元人間だ』
アークの過去




