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180/415

180 会食終了。ジョゼさんがまさかの状態に……!?

 

「別にジョゼの料理が上手いわけじゃないのに、なんでそんなに偉そうなのよ……」


「いいだろ、別に! まるもっちー君はな、掃除も洗濯もお手の物なんだ!」


「だからなんでそんなに偉そうなのよ……」


「お陰様で工房は新築も同然の状態だ! どうだ凄いだろう!」


 二人はいつもの調子で言い合いを始めてしまう。


『マスターの料理はとっても美味しいんだよ!』


 二人の会話を聞き、コロッケとの格闘を中断したミミが俺の料理を褒めてくれる。


 これは嬉しいぞ。


「ミミがいつも手伝ってくれるお陰だよ。ありがとうね」


『ミミね、これからも一杯お手伝いするの。それでね、いっぱいおかわりするの!』


「それなら、これからも一杯作らないとね」


『んふー♪』


 美味しく食べてくれるミミの要望に応え、沢山作ることを約束する。


 もっと頑張って料理の腕を上げていこう。


「はぁ……、料理上手で、掃除洗濯も得意。それに加えて錬金術は規格外と……。ねぇ、やっぱりうちの助手に来ない?」


 どこか愚痴っぽく呟いたヴィヴィアンさんがため息交じりに俺を勧誘してくる。


「えー!? まるもっちー、うちの工房に来るの?」


「ほんと!? それなら、このご飯が毎日食べられる!」


 それを聞いた助手の人が勘違いして大騒ぎを始めてしまう。


 まだ何も返事してないのに、行くことが決まったかのような反応だ。


 が、そこでジョゼさんが大声でヴィヴィアンさんに叫んだ。


「ダメだからな! まるもっちー君はうちの助手なんだからな! 絶対渡さないからな!」


「はいはい、分かりました。もう、冗談なんだから、そんなに本気にならなくてもいいじゃない」


「ダメだからな! 絶対だからな!」


 ジョゼさんが俺にしがみ付きながら、皆に「シャー!」と威嚇する。


 よく分からないが楽しそうと判断したミミが真似して俺にしがみ付き『シャー!』と言う。


 そんな二人の可愛らしい威嚇を見て、皆でほっこり。


 気がつけばジョゼさんの人見知りも薄れて皆と打ち解け、ワイワイとした楽しい雰囲気の中、食事は続いた。


 強烈な勢いに流されていた俺も落ち着きを取り戻し、のんびりと食事を始める。


「そうだ、料理のことを話しておかないと」


 と、これからは外で夕食を作る事を、まだ話していなかった。


 食事の始まりが、あまりに強烈なスタートだったため、すっかり忘れていたのだ。


 俺はジョゼさんに、これからは依頼で外に出ることになるので、その時に料理作りも外で済ませてくることを告げた。


 初めはそこまでするなら自分が料理すると言われたが、依頼中には空き時間ができるので問題ないと返しておく。


 これで匂いが気になって作業に集中できない問題は解決だ。


 料理も引き続き俺が担当できるし、ジョゼさんの時間を奪うことはない。


 ついでに、置き引きの犯人捜しもやってしまえば、一石三鳥である。


 料理作りについての問題が解決した所で、皆の食事も終わり、会食はお開きとなった。


 食事後、片づけをすると申し出たが、ご馳走になったからいいと全力で断られてしまう。


 帰り道、「いやあ、凄かったですね。でも楽しかったな。機会があれば、また皆で食べたいですよね」と、ジョゼさんに話を振ると、「もういいからな! 君が勧誘されるかもしれないと気にしながら食事をするのはご免だ」と、返されてしまった。


 その日のジョゼさんは、ちょっとご機嫌斜めだった……。



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