165 衝撃の目標が決定……!
そんなわけで、無事服を作り終えた俺は、夕食を作るため街へと戻った。
道中、モンスターに遭遇するも手早く即殺。
街に戻った後はさっさと買い物へ。
食材は昨日多目に買ったので、ストックは十分にある。
ここで買い足せば、普通なら余った食材を腐らせてしまう分量だ。
だが俺にはアイテムボックスがあるので、食材は余分に買って問題ない。
冒険者という職業柄、食材は多めに確保しておいた方がいいしね。
というわけで食材を買い足し、それと一緒に大量に食器類を買い込み、工房へ帰る。
工房へ戻るとキッチンへと入り、今日は何を作ろうかと、腕組み。
帰宅中に色々とメニューは思い浮かんだが、決められないままに帰宅してしまった。
さて、何を作ろう。ゆっくり考える時間があるのは助かるが、迷うな。
メニューが決まらないという悩みとともに、思いの外家事に時間が掛からないという事実も悩みの種となっていた。
そのせいで今のんびりと考え込んでいられるわけだが……。
「掃除洗濯は魔法で片付くから、空き時間が結構出来るんだよな……」
せわしなく時間に追われることがないのはありがたいけどね。
『すぐ終わっちゃうね』
「かといって、作業を盗み見ると邪魔になるしなぁ」
期限が迫る中で、俺が側でチョロチョロしていてはジョゼさんの邪魔になってしまう。
ジョゼさんのことだから、問題ないと言うだろうけど、今は作業に集中してもらいたい。
最終的には、空き時間を利用してギルドで依頼をこなしたり、ギルドマスターの依頼をしたりしていきたい。
だが、今は工房に来て二日目。
ここでの生活に慣れるまでは、やる事を増やすのは控えたいんだよな。
「こうなってくると、料理にこだわるしかないか」
『ご飯?』
「そう。俺は料理の練習が出来るし、ジョゼさんは美味しいご飯で活力を養ってもらえる。一石二鳥だな」
というわけで、しばらくは料理に凝ってみることにする。
『ミミも頑張るよ!』
「うん、頼りにしてるよ」
意気込むミミに笑顔を返す。
「凝った料理を作るとなると、もっと食材が必要だな」
パンや肉といったオーソドックスな食材は確保したが、種類に関してはまだまだだ。
創造補助スキルで様々な料理のレシピをイメージしてみると〜が少々といった感じで多量の材料が要求される。
隠し味というか、料理の味に深みを出すためなのだろう。
そういったものを揃えるだけで一苦労だが、今の俺にはありがたい。
さて……、今日は何を作るべきか。
「最終的には下準備に数時間掛かるようなものに挑戦したいけど、初めはもう少しハードルが低い方がいいよな……」
初めから難しいものを作ろうとして失敗してしまうのは、よくある話だ。
ここはなるべく簡単なものから挑戦して、料理のコツを掴んでいきたい。
初めて作るとなると、簡単なものでも時間は掛かるだろうし、無理に難しいものを作る必要はないよな。
幸い、料理のレシピなら何でも手に入るので、じっくりと選ぶことが出来る。
しかし、なんでもレシピが浮かぶのは素晴らしいが、それはそれで迷うんだよな。
とっさに思い出せるように、料理名だけでも思い浮かんだ時にメモをしておいた方がいいかもしれない。
「昼食は当分サンドイッチで固定だろうし、今日の夕食は何にしよう……」
今日の昼食はサンドイッチに団子のセットを作った。
なぜサンドイッチにしたかといえば、服作りにどれだけ時間がかかるか分からなかったからだ。
そのため、朝の家事を済ませた際に昼食も作ってから、工房を出た。
ちょっと簡単すぎたかなと思ったが、作業しながら食べられると、ジョゼさんには食べる前から大好評を頂いてしまう。
次から昼はこれにしてくれと言われてしまうほどだ。
というわけで、昼食がサンドイッチに固定されてしまったので、夕食しかこだわったものは作れそうにない。
ジョゼさんの希望には応えたいので、止むを得ない。
「う〜ん……、何がいいかな」
と、悩んだ末に出した結論はとんかつ。
ポークソテーが成功したので、同じ豚肉の料理をチョイスした。
「それじゃあ、やっていきますか」
とんかつといえばやっぱり……。キャベツの千切りだ。
というわけで、千切りに挑戦。しかし、細く切れない。新手の野菜ステッィクのようだ。
包丁の扱いは、まだまだ精進が必要だな……。
気を取り直してカツを作っていく。




