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164 とんでもないものが完成……!?

 

『思いついた?』


「うん。やってみるよ。少し下がっていて」



 何が起こるか分からないので、ミミには離れていてもらおう。


『マスター、頑張って!』


 ミミが離れたのを確認し、錬金術の準備に入る。


「魔法陣は魔力で描いて……、素材はブラックドラゴンの死骸を使用。魔力は死骸の中にある魔石から供給させて……。いくぞ!」


 創造補助スキルの力を借り、錬金術を使った服の生成のレシピを検索。


 ブラックドラゴンを服に加工する工程と錬金術の発動に必要な魔力を死骸内の魔石から供給する事を魔法陣に描く。


 最後の仕上げに魔力を通して指を鳴らした。


 すると魔法陣が盛大に光り、強烈な爆発音とともに白煙が噴き上がる。


 煙が消えると、思い描いた通りの服と靴が出来上がっていた。


 俺がイメージしたもの、それはバーテン服とブーツだ。


 作業も出来るし、制服っぽい。冒険者の依頼をこなすにも丁度いいと考えた。


「おし、出来た! うまくいったぞ」


 出来上がった服を拾い、細部に問題はないか確認する。


 うん、大丈夫だ。


『わー! お洋服だ』


「ちゃんとミミの分もあるからね」


 そこは抜かりない。ついでにパジャマも作っておいた。


 さすがにバーテン服で寝るわけにはいかないからね。


 素材のブラックドラゴンは二人分の服を作るには充分すぎる分量だった。


 というか余りまくりなので、圧縮して無理矢理服に仕立てたくらいである。


『ッ!? やったー!』


 自分の分があると思っていなかったのか、ミミは小さいバーテン服を見て大喜び。


 ミミが喜ぶ姿を見ていると、こちらの顔も綻んでくる。


 では、早速着用してみよう。


 服に袖を通すと、ぴったりとしたフィット感に驚く。


 完璧なサイズだ。


 最後に腰エプロンを着け、自分の分を着終えると、ミミがバーテン服を着るのを手伝う。


 服を着終えたら靴紐を結んであげて完成だ。


 オーバーオールからバーテン服へ。二人揃って心機一転の衣装変更である。


「ブラックドラゴンを素材として使ったから、耐久性は抜群。完全オーダーメイドだから、サイズもぴったり。着心地も良し。素晴らしい出来だな」


 他にも夏は涼しく、冬は暖かいようにしたりと、素材の良さを活かして機能を盛りに盛って万能服にしておいた。


『んふー♪ マスターとお揃いなの』


 バーテン服を気に入ってくれたみたいで、ミミが笑顔でクルクル回ってみせてくれる。


「似合ってるね」


 小さなウェイターみたいでかわいいぞ。


『マスターもかっこいいの!』


「よし、これからはこいつで頑張っていくか」


『はーい!』


 服を変えると気分も変わる。


 新鮮な気持ちなった俺達はハイタッチしながら、新たな服の感覚を確かめた。


「死骸を服のサイズに圧縮したけど、魔石が余ったな」


 ブラックドラゴンの魔石なので、かなりの大きさだったせいかお釣りが出た。


 無理矢理死骸を全部使い切ろうとして、圧縮という変な工程をプラスしたため、かなり無茶な練成になってしまったはずなのに……。


 でも、魔石ならいくらでも使い道がある。


 また錬金術を使う時に使用すれば問題ないか。


 と、残った魔石をアイテムボックスへしまっておく。


 そんなわけで、無事服を作り終えた俺は、夕食を作るため街へと戻った。



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