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251話 課題達成に向けて


「ふふふ、良い雰囲気じゃないか。もうこのまま付き合っても良いんじゃないか?」


「そうだよ、そうだよ! 付き合っちゃいなよ~~~!」


 アルファさんとマリアベルの二人は、確実に私をからかっていた。せっかく気まずい雰囲気がなくなったと思ったのに……。


「そ、そんな僕は……!」


「絶対お似合いだってば! エディ君!」


「ええと……」


 エディ君はマリアベルに上手く言い返すことが出来ずにたじたじになっている。私は少し溜息を吐いた。


「マリアベル、話聞いてたでしょ? エディ君は課題を達成しないと告白できないんだってさ」


「あれ、上から目線? 流石はカイザーホーンを余裕で倒せる錬金術士さんだね!」


 マリアベルは私からの返しにも全然動揺していなかった。しかも、先ほどの話題をしっかりと絡めて来ている。やっぱり聞いているんじゃない……相変わらず私がカイザーホーンを倒すとか意味分からないけど。


「あのねぇ、マリアベル……」


「ふふふ、まあこのくらいで止めてやらないと本当に怒りそうだぞ」


「あ、そうですよね! しょうがないから、このくらいにしてあげようかな!」


 やけに得意気なマリアベルが気に入らなかった。なんなんだろう彼女は……。


「まったくもう……それよりエディ君」


「はい。なんですか、アイラさん?」


「課題達成は重要でしょうけど、決しては無理だけはしないようにね。あなたの課題はとても危険なんだから」


「はい、わかっています。アイラさんに認めてもらえるまで、僕は死ぬわけにはいかないですから。決して無理だけはしません」


 死ぬわけにはいかない……私に認めてもらうまでは、というところが妙に引っかかってしまった。エディ君なりに命懸けなんだろうけど、本当に大丈夫かしら……心配になってしまう。


 無茶しないといいけれど。


「この後、シグルドさんと合流して、カイザーホーン討伐の秘訣について教えてもらう予定なんです」


「あ、そうなんだ。まあ、シグルドさんと一緒なら大丈夫かな」


「信頼されてるんですね、シグルドさんのこと」


「それはもちろん。たくさん、助けてもらってるし」


 私は笑顔でそう答えた。シグルドさんには軽く思い返すだけでも、何度も助けられている気がしてならない。


「あはは、僕も負けないように頑張ります!」


「うん、その意気だよ。エディ君」


「エディ、しっかりとな。シグルドとの鍛錬は大変だろうが」


「頑張ってね~~~!」


「皆さん……はい! ありがとうございます! 行って来ますね!」


 それぞれからの励ましの言葉。エディ君はとても勇気づけられたような表情に変わっていた。それからエディ君は振り向いて歩き出して行った。その後ろ姿はとても15歳の無垢な少年には見えない。


 無垢な少年か……大丈夫よね? エディ君はどこまでも無垢な少年でいてくれるわよね。私は自分でそう考えながら、少しだけ不安がよぎってしまっていた。


 この不安が現実になる大きな事件が、この後起きることとは知らずに……。


 

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