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248話 修行 3


(エディ・スミス視点)


「さて……どうしようかな……」


 本日分の鍛錬は終了した。シグルドさんからのアドバイスもあり、順調に強くなっていると思う。今までの僕は無駄が多すぎたみたいだ。まさか、1週間で強さを実感できるようになるとは……。


「すごいな、エディ。私から見てもパワーアップしているのが分かるぞ」


「アルファさん、僕の修行に付き合ってもらって申し訳ないです」


「いや、気にすることはないさ。片手間……と言っては失礼だが、私は現在、アイラに雇われている身だからな」


 冒険者ランキング3位の聖獣騎士団のリーダーである、アルファ・ルファさんだ。現在は個人的にアイラさんに雇われているので、時間は余っているのだそうだ。聖獣騎士団の他のメンバーは別行動をしているみたいだけど。


「アルファさんを簡単に雇えるアイラさんは本当に凄いと思います。僕からすれば、アルファさんは天上の人なのに……」


「そう言われると照れてしまうな。そんなに私は優れた人間ではないよ」


「いえ、そんなことありませんよ。冒険者ランキング3位という肩書きはとんでもないと思いますし」


 アルファさん以外にもシグルドさんも、現在はアイラさんに雇用されているはず。この二人を定期的に雇うだけで、一体どれだけのお金が掛かることやら……アイラさんは容易にその額を出していることになるのか。


 やれやれ……アイラさんを振り向かせるのは本当に大変かもしれない……。


「それにしても、シグルドは大きな課題を君に出したらしいな」


「そ、そうですね。シグルドさんのパーティに入る為には、メビウスダンジョンに出て来るカイザーホーンを単独で撃破しないといけないですから」


 カイザーホーンはグリフォン以上とも言われている凶悪魔獣の1体だ。そんな強力な魔獣を倒さなければシグルドさんには認めてもらえない。


「とても厳しい課題です」


「そうだな、かなり難しい課題だろう」


「マリアベルさんは倒せるんでしょうか?」


「シグルドは同じパーティであることは否定しているが、北の大地への同行を許可するくらいだからな。彼女もカイザーホーンを倒せる実力者なのは間違いないだろう」


 それもそうか。北の大地では運が悪ければさらに強力なドラゴンと相対する可能性だってあるんだから。


「どうした? 怖気づいたか?」


「いえ、険しい道のりですが……必ず達成してみます」


「ふふ、その意気だ」


 僕の言葉にアルファさんは笑ってくれた。こうして見ると、アルファさんはとても美人だ。アイラさんと比較しても遜色ないくらいに。27歳らしいけど恋人などはいないのかな? まあ、女性にその辺りを聞くのは失礼か。


「ところで、エディの愛しの君のことだが」


「愛しの君って……」


「はは、照れるな照れるな。アイラのことだがどうやらお店の売り上げを加速させたらしいぞ」


「えっ? そうなんですか?」


「ああ、どうやっているのかは分からないが、3大秘薬の在庫を飛躍的に増やしているらしい。それだけでも話題性が上がり、貴族や冒険者を中心に客足が増えているとのことだ」


 ダンジョン内でも見つけるのが困難とされている3大秘薬。その在庫を増やせるって一体どういう仕入れをしているのだろうか? これは自分の目で確認した方が良いかもしれない。アイラさんがさらに遠くの存在になりそうだけどね……。


 まあ、それも含めて真偽を確かめよう。




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