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247話 修行 2


 う~ん、やっぱり気になってしまうわ……。


「アイラ、どうかしたの?」


「マリアベル、いえ、なんでもないんだけど……」


「そう? なんだか憂いを帯びてるけど、大丈夫?」


 マリアベルは歳下のはずだけど、こういう時には察しが良いというか……私の心の中を的確に射貫いて来るわね。


「心配するほどのことじゃないかもしれないけど、エディ君のことは気になるわね」


「ふふ~ん、そうなんだ? やっぱり、アイラもお年頃だもんね!」


「うん……17歳だから、年齢的にはそうかもしれないわね」


 エディ君は私に認めてもらう為に強くなる修行をしているらしい。それは心身共に向上していきたいという彼なりの真っすぐな気持ちなんだろう。同時に私への気持ちが本当に強いという証……うわぁ、なんだか恥ずかしくなってくるわ。一人の異性からこんなにも想われるなんて……。


「アイラ、さっきから凄い速さで調合しているね」


「まあ……エディくんがシグルドさんのところで頑張っているんだもの。私だって頑張らないといけないわ。彼にがっかりされるのは避けたいしね」


「うわぁ……その言葉、エディ君が聞いたら喜びそうだね! 近い将来、本当に付き合うことになるかもね!」


「ええと、それは分からないけれどね」


「ええ~なんでよう~~! エディ君素直そうな子じゃん!」


 まあ、マリアベルの言っていることは正しいわね。私も彼のことを意識してしまっているのは間違いない。それだけに、もっとお互いのことを知らないと駄目な気がする。その辺りを疎かにしては後悔してしまいそうだから。


「お互いのことをもっとよく学ばないとね」


「アイラってそういうところしっかりしているよね。付き合うことなんて、勢いでやっちゃえばいいのに」


「流石にそれはマズいでしょ……」


 さて、マリアベルと話している間にも薬の調合は完了していた。ネプトさんから教わった複製の技法を駆使してエリクサーを量産したのだ。


「エリクサー、20個完成……と」


「20個も……? アイラ凄いね……」


 マリアベルは私が作ったエリクサーを見ながら驚いているようだった。彼女もエリクサーを作れるのは間違いないけれど、この作業は驚愕に値するものだったのかな? そうだとしたら嬉しいかもしれない。マリアベルに褒められるのは嬉しいしね。


「さてと、しっかりと売っていくわよ。今日も接客よろしくね、マリアベル」


「は~い、任されました~~~!! ガンガン稼いで行こう~~~!」


 マリアベルは元気に店の前に走って行った。彼女の元気な掛け声は最早、エンゲージ2号店の名物になりつつある。お店の経営上昇には欠かせないものになっていた。今日も高い売り上げが期待出来そうね。


「アイラ様……マリアベル様……私は居る意味があるのでしょうか……」


 アウゴさんが傍らで頭を抱えていた。苦笑いをしているように見えた。


「エリクサーを20個も同時に作られるとは……ははは……」


 アウゴさんは悲痛な声をあげている。どうやら先ほどの調合の様子に驚いているようだけれど。


「アウゴさん、力仕事をお願いしてもよろしいでしょうか? エリクサーを並べていただきたいんですが……」


「か、畏まりました! お任せください!」


 そう言って私が作ったエリクサーを棚に並べて行ってくれるアウゴさん。彼も重要なお店の戦力だ。2号店の経営は順調に進んで行った。それにしても、エディ君はシグルドさんのところで修行中か。無事に乗り越えられるのかしら?



 


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