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228話 ドラゴン 4


「それじゃあ、少しだけ行って来るね!」


「いくら強いとはいえ、マリアベルだけを北の大地に行かせるわけにはいかん。俺も付いて行くことにする」


「グオオオオオオ……!!」


 マリアベルとシグルドさんがダークドラゴンの背中に乗っている。マリアベルが交渉を成功させ、北の大地へと素材調達へ向かうところなのだ。


「き、気を付けてね……」


「本来なら止めるべきなんだろうが、目の前の光景が現実には思えないよ」


 私もクリフト様もなんて言えば良いのか分からなかった。最強の冒険者であるシグルドさんを止めるのも変だし。人間二人がドラゴンの背中に乗る……こんなおとぎ話が実在するなんてね。


 ダークドラゴンはその後、二人を乗せたまま飛び立っていった。北の大地へと向かって……。


 ダークドラゴンが去ったのを確認してから私達はマラークさんと合流することにした。




「ダークドラゴンを使って北の大地へと向かう……素材調達のためとはいえ、信じられない発想ですな……」


「私もそう思います。すぐに戻って来るみたいなことを言っていましたけど」


 空から向かうのであれば、北の大地だろうと往復で2日もかからないだろう。ダークドラゴンの速度にもよるけど、見る限りでは物凄く速そうに見えたし。でもまあ、ロンバルディア神聖国としては脅威が去ったことになるし、私からすれば新しい素材供給のルートが確保されたことになるし、悪いことは何もなかったわね。


 ダークドラゴンの襲来による人的被害もなかったんだし。私達はマラークさんに報告を済ませた後、2号店に戻ることにした。



-----------------


「ダークドラゴンを使役……? 意味が分からないぞ……なんだそれは」


 2号店に戻った後、私とクリフト様は残ってくれていた人達に説明をした。案の定、アルファさんは信じられないとう表情になっている。


「Sランクモンスターに該当しているドラゴンが出現するだけでも異常だが、それを使役して素材調達に利用してしまったと言うのか?」


「そうですね……きっかけはマリアベルとダークドラゴンが交流出来たからですけど」


「それがまず信じられない……」


 冒険者ランキング3位のチームリーダーを務めているアルファさんだけど、そんな彼女でも頭を抱えるレベルのようだ。オディーリア様も驚いているようだったし。


「ダークドラゴンを利用した素材やアイテムの調達か。確かに理には適っておるが、アイラの考えることはわらわの予想の斜め上をいくの……はははは」


「いえ、私が提案したことじゃないんですけど……」


 私はそんなこと出来るなんて想像すらしていなかった。シグルドさんが提案していなければ、あのままダークドラゴンは去って行き、それで終わりだったでしょうし。


「ですが、アイラ様。私共からの素材のお渡しとアウゴの2号店への加入、さらにドラゴンを利用した素材供給でよりアイラ様のお店は今まで以上に繁盛しそうですな!」


「そうですね、モーレス大公殿下」


 彼の言う通り、私のお店は今まで以上に潤うことは間違いなかった。2号店は現在は露店だけど、それをすぐに止めてどこかの空き家を借りても良いくらいだ。モーレス大公からの素材調達は無料だし、アウゴさんも大公殿下からは給料を貰うだろうけど、迷惑を掛けたお詫びとして無料で貸し出して貰えるし……経費がほとんど掛からないのが大きい。


 シグルドさんやマリアベルにはもちろん手間賃を払うけど、それでも恩恵の方が遥かに大きいだろう。月に1千万スレイブの売り上げも不可能ではない? そんな良くない発想が私の中を巡っていた。


 その割には何を食べようかな、とか庶民的な考えが先行しているのだけど。私って大金を使うのに向いていないのかな?


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