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207話 オディーリアとマリアベル 1


「アイラのお店だよ~~~見て行ってね~~~!」


 露店の2号店からは元気な声が聞こえて来た。今日もマリアベルは絶好調のようだ。遠目から見ても普通に接客してくれているようだし。


「随分と客が居るようじゃな……あの元気な娘がマリアベルかの?」


「はい、そうです。オディーリア様」


 オディーリア様も元気なマリアベルに興味津々のようだった。それにしても少し、繁盛し過ぎているような気が……? どうなっているのかしら、マリアベルが新しい薬でも作ったとか?


 私達が露店に近づいていくと、周囲のお客さんの声が聞こえて来た。


「3大回復薬のエリクサーと蘇生薬を作っているとは……本当に末恐ろしい少女だね……」


「いやはや……アイラ様と言い、こんなにも凄い錬金術士がロンバルディア神聖国に集中するとはな」


「……」


 そっか……やっぱりマリアベルは3大回復薬を作れるんだ。私が居ない間に量産してくれていたのかしら? こっちには卸してなかったしね……だから、こんなにお客さんが居るというわけね。


「あ、アイラ! お帰り~~!」


「え、ええ……ただいま」


「おおっ! アイラ様だ!」


「アイラ様よ! この目で見れて光栄だわ!」


「あ、あはは……」


 マリアベルのおかげで、お店の前はさらに活気づいていた。マラークさんの配慮もあるのか、以前のように崇められたりはしていないけど、それでも十分過ぎるくらい称えられているような気がする。まあ、こればかりは仕方ないのかな。



-----------------------


「マリアベル、エリクサー等を作ってくれていたのね」


「うん、そうだよ!」


 露店を見渡すとエリクサーと蘇生薬で10個ずつ置かれていた。流石と言ったところかしら……でも、それ以上に驚いたのが……。


「エリクサーも蘇生薬も10万スレイブで販売しているの……!?」


 1号店の実に10倍の価格だ。一般家庭の給料の10か月分に相当する金額に設定されている。だから、ギャラリーは居ても、誰も買わなかったわけね……こんな金額の薬を簡単に買える人なんて、シグルドさんのようなトップクラスの冒険者くらいだろうし。


「そうだよ。ほとんどの人は作れないだろうし。技術料込みでそんなくらいで良いと思う。私の王国ではそのくらいだったし」


 技術料込み……まあ、確かにそう言われればそうなんだけど。でも、ホーミング王国では私だけじゃなくて、シスマもキース姉弟も作れる。競争力という意味合いでは、10万スレイブでは売れないだろう。


「流石にこの価格では無理よ。マリアベルが前に居たところって何処なの?」


「えっ、知らないの? リュハイン王国だよ。私はそこで一番の錬金術士だったの」


「リュハイン王国……?」


 はて、そんな王国ってあったかしら? 聞いたことがないような……。田舎の国なのかな?


「やはり、そうじゃったか」


「あれ? お姉さんは初めて見るよね。私はマリアベル・ウォーカーだよ、よろしくね!」


「オディーリア・カッサバルトじゃ。よろしくのマリアベル」


 オディーリア様はリュハイン王国のことを知っているようだった。そして、彼女は挨拶を終えた後に続けて話し出す。


「アイラもリュハイン王国が何処にあるかは知らんじゃろ?」


「そ、そうですね……知りません」


「まあ、知らなくて当然じゃろうな。リュハイン王国と言うのは、太古の昔に大陸全土を支配していたとされる錬金国家の名称じゃよ」


「えっ……?」


 私は一瞬、オディーリア様の言葉の意味が理解出来なかった。太古の昔って……1000年以上前の国家ってこと?


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