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203話 マリアベルとのお店経営 5


「マリアベル……そういう挑発の言葉は控えた方が良い。まだ、16歳ということだから仕方ないのかもしれないが……」


「ええと、アルファさんでしたっけ~~?」


「ああ、そうだが?」


「別に挑発しているわけじゃないですよ~~。事実を言っただけです、二人のことは凄いと思ってますよ~~!」


「そ、そうか……」


 あ、マリアベルは天然かもしれない……まあ、話し方からしても天然を疑えるしね。シグルドさんとアルファさんのことを持ち上げているつもりなんだろうけど、挑発になっている。まあ、それだけ自分の強さに自信があるのかしらね。


 アルファさんは苦笑いになっているけれど、彼女の強さは認めている印象だった。


「店じまいしたんだろう? ガキはすぐに寝ることだな」


「む~~~! ガキじゃないもん! 私はおじさんよりも強いもん!」


 シグルドさんにそんな口を聞ける人物も珍しいと思う……マリアベルはよっぽど自分の強さに自信があるようね。ある意味では非常に頼もしかった。


「わかったわかった……お前が強いことくらい見れば分かる。それはともかくとして、さっさと寝ろ」


「むむむ……! 悔しい……!」


 実際の強さはともかくとして、精神年齢では大分差があるようね……シグルドさんに軽くあしらわれてるマリアベルが可愛かった。まあ、16歳らしいしね。年齢相応かもしれない。


「ははは、中々に楽しい店になりそうだな」


「そうですね、クリフト様」


「楽しくない~~~!」


 私とクリフト様は傍らで笑っていた。マリアベルは不満そうにしていたけれど、なんだかんだと面白くなりそうだ。特にマリアベルは2号店の店主として活躍してくれるかもしれないし。シグルドさんが認める戦闘能力があれば、そんじょそこらのチンピラが因縁付けて来ても余裕で払いのけるだろうしね。むしろ、チンピラに同情してしまう状況になってしまうかもしれない。


「ん? どうかしたの、アイラ?」


「ううん、なんでもないわ」


 マリアベルは予想以上に真面目みたいだし……機会を見て頼んでも良いかもしれない。まあ、店主になってくれるなら、それ相応の報酬を払わないと駄目だけどね。そのくらいの余裕はあるし。


 その日はそんなこんなで更けて行った……。


-----------------------


 次の日、私はクリフト様とホーミング王国に戻ることにした。1号店の方をなんとかしないといけないからだ。


「というわけで、マリアベル。2号店は少しの間、あなたに任せるわ」


「え、ええ~~~良いの?」


「ええ、シグルドさんやアルファさんも居るし、なんとかやっていけるでしょ?」


「そ、それは大丈夫だろうけど……私を信用してくれてるんだ?」


「ええ。まだ知り合って間もないけれど、信用はしているわ」


 彼女の働きぶりとシグルドさん達が付いてくれているという事実が、私を安心させていた。どのみち、1号店にはそろそろ戻らないといけないしね……。


「では行こうか? アイラ」


「はい、クリフト様。マリアベル、後はよろしくね」


「は~~~い! 任されました~~~!!」


 彼女は元気いっぱいに手を振ってくれた。その無駄に元気な態度が私を安心させてくれる。本当に良い従業員を見つけれたわ。すぐに戻って来ることになりそうだけど、それまで2号店は大丈夫そうね。



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