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200話 マリアベルとのお店経営 2


「は~~~い、アイラのお店ですよ~~~! 買って行ってね!」


 マリアベルを雇うことになった。最初はちょっとだけ不安だったけれど、正直に言って彼女を雇ったのは正解だったと思う。なぜかと言えば彼女はコミュニケーション能力が高かったから。


「マリアベル、結構、頑張ってくれてるわね……ありがと」


「そんなの気にしないでよ! 雇って貰ってるんだから、頑張らないと!」


「はは……彼女の仕事ぶりは中々、見事だな」


「そうですね……」


 クリフト様も驚くほどにマリアベルは仕事に熱心だった。まあ、クレスケンスとそっくりな見た目をしているから、多少の変装はさせているけれど。素顔で露店に出したら大混乱を招いてしまうからね……。


「ふんふん~~! ここロンバルディア神聖国だっけ? 私の居た国とは違うけれど、楽しいね~~~!」


 マリアベルには調合も手伝って貰っている。この2号店で販売しているアイテムは全部作れるみたいなので非常に優秀だ。給料としては月に1万スレイブという条件で雇ったけれど、既にそれ以上の働きをしてくれているわけで……1万スレイブは一般的な家庭の給料くらいだしね。


 マリアベルの能力からすれば、まったく割に合ってないと思う。でも彼女はそれ以上の給料を望んではいないようだった。


「ねえ、マリアベルさ」


「どしたの、アイラ?」


「本当に月に1万スレイブの報酬で良いの? あなたの働きは正直、それ以上なんだけど……」


「やだな~~~やめてよ。まだ、1カ月も働いていないんだしさ! 私の働きがそれ以上かなんて、1カ月以上働かないと、分からないじゃん!」


「いや、まあ……そうだけどさ……」


 と、こんな調子でマリアベルは1万スレイブという報酬に満足しているようだった。確かに彼女の働きの全貌は分からないけれど、月に5万スレイブくらいは出しても良いような気がする……。1号店と2号店を合わせての売り上げは月に数百万スレイブ以上だし、マリアベルにそれだけの報酬は十分に出せる。


 ただ、彼女はそれを望んでいなかった。まあ、その辺りは追々考えれば良いかな。


「ほう……アルファの奴から聞いていたが、新しい従業員を確保したみたいだな」


「あ……シグルドさん」


 そんな時、シグルドさんが2号店に現れた。なんだか久しぶりの再会な気がするわ。彼は瘴気発生の件で王都から離れていたしね。


「お前が新しい従業員か?」


「そだよ~~! 名前はマリアベル・ウォーカーって言うんだ。よろしくね!」


「ほう……なかなか元気な娘だな」


「おじさんの名前は~~?」


「俺はシグルド・バーセルだ」


「シグルドさんか~~~! よろしくね~~~!」


「ああ」


 マリアベルとシグルドさんの邂逅であった。なんだか相性はそんなに悪くない気がする。自然な挨拶がそれを物語っていた。


「しかし、この娘……」


「えっ、どうかしたんですか? シグルドさん……?」


 シグルドさんの様子がどこかおかしい……まるで好敵手を見るかのような瞳に変わっていた。


「マリアベルと言ったか……物理的にも相当に強いな?」


「えっ……?」


 どういうことだろう? シグルドさんはまるで獲物を見つけたかのように、マリアベルを凝視していた。ええと……なんて返せば良いんだろうか。


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