151話 再びの冒険者会議 1
「今日の冒険者会議に出たいって? アイラちゃんがか?」
「はい……やはり、難しいでしょうか?」
シグルドさんとの会話からさらに数日が経過。私はサイモンさんに、冒険者会議への出席を頼んでいた。何度もは断られるか、と思っていたけれど……。
「カミーユやサイフォスもアイラちゃんのことを気に掛けていたからな……」
「そうなんですか……?」
「ああ、そうだぜ」
サイフォスさんはともかくとして、カミーユが私のことを気に掛ける理由なんてあるのかな? 一番最初は、あれだけ毛嫌いされてたのに……よく分からないわね。結局、1回もお店には来てくれないし。サイフォスさんは何度か買い物をしてくれたけどさ。
「でも、カミーユさんは……私の店にはまず来ないですよ? 気に掛ける理由とかありますかね?」
「カミーユの奴はあれでツンデレなんだよ。アイラちゃんの店には行ってないけど、キース姉弟の店で買い物してるらしいしな」
「なんですか、それ……」
近くまでは来て様子は見ているけど、中には入って来ないってこと? ある意味、一番厄介な相手かもしれない……私の店の売り上げには関与しないのに、ライバル店の売り上げには貢献している流れか。いや別にいいんだけどさ……うん。
「それに、アイラちゃんの薬は冒険者に多大な恩恵を与えているし……つまりは、冒険者ギルドの発展にも繋がってるわけだ。冒険者会議への参加を断る理由は特にないな」
「やった! ありがとうございます、サイモンさん!」
「ははは、良いってことよ!」
ギルドマスターのサイモンさんに私は心からのお礼を言った。彼はなんとなく、5人の子供持ちのレッグ・ターナーさんに気質が似ている気がする。破天荒で気性が荒いけど根は真面目で優しい……私の好きなタイプかもしれない。
でも、もう50代の年齢らしいので、私のお父さん的な存在かな? 場合によっては、おじいちゃんになるのかもしれない。17歳の孫が居てもまあ、不思議ではない年齢層よね。子供が早くに孫を産んでいたら。
私を故郷から首都まで護衛してくれたレッグ・ターナーさんは35歳だから、大分、年齢は離れてるわね。そういえば、レッグさんって私を故郷から護衛してくれた人なのよね……あの頃からの付き合いか。あれからまだ1年も経ってないのに、色々あったから凄い前のことに思えるわ。師匠は元気にしてるかな……。
「あれぇ、アイラ・ステイトじゃないの? 性懲りもなく冒険者会議に出ようって魂胆かしら?」
この声は……間違いない、カミーユの声だ。なんともいやみったらしい口調だけれど、私は彼女の性格をある程度把握しているので、嫌な気分ではなかった。それどころか、久しぶりに声を聞けて嬉しさすら覚えている。
ああ……私の交友関係も本当に広くなったわ。
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