150話 ロンバルディア神聖国 2
アミーナさんやライハットさん達も興味津々で見ている中、私は皆を代表して、シグルドさんの恋愛事情を聞いていた。彼は心底嫌そうな顔はしていたけど、否定をしているわけでもない。
「アルファとの関係なんざ、どうでもいいだろ」
「いえいえ、そんなことないですって! 私はとても気になります!」
「周りの連中も気にしているようだが? 俺を晒し者にするのは楽しいか?」
うっ、流石はシグルドさん……周囲の気配にはやっぱり気付いていたのね。
「インビジブルローブで身を包んでいる五芒星だったか? そいつらも興味津々のようだな……ふん」
あ、五芒星のエメルさん達も聞き耳を立ててたんだ……そっちはもちろん、私では分からなかったけれど。姿は見えないのに気配で分かるってやっぱり凄い。
「しかし、ロンバルディア神聖国がホーミング王国に向かって来るのだとしたら、なかなか面白いことになるかもな」
「えっ、どういうことですか……?」
アルファさんとの関係性は軽くいなされてしまった。でも、別の興味深い話を提示してくれている。
「神聖国はテミルス教が主体の国家だ。北上してくる要因は……アイラの錬金術に興味を示したとしか考えられん。キース兄妹の錬金術も興味の対象かもしれんがな」
「ええ……本当ですか……?」
「おそらくな」
宗教国家で過去に栄えた錬金国家を何よりも崇拝しているテルミス教。それを考えるなら、有名になった私の店のために北上を開始して来ても不思議じゃないのかな? ちょっとだけ、オイゲン商会みたいに誘拐事件とか起きないかと心配になったけど、シグルドさんはそういう心配はしてないようだった。
「せいぜいチヤホヤしてもらえ」
「チヤホヤって……そんなことしてくれるんですかね……」
「正直なところ、俺にも分からんが……ちょうど冒険者会議の時期だ。アルファの奴に聞いておくか」
冒険者会議……以前に出たことあるけど、例のあれよね。アルファさんと会えるのかも思うと、心が動かされてしまった。ほら、二人の関係性をちゃんと見ないといけないしね!
「私も参加して良いですか?」
「俺に聞くなよ、俺に判断する権限はないだろ」
「あ、そっか……また、許可を取っておきます」
ギルドマスターのサイモンさんに話を通さないと駄目なんだった。久しぶりにカミーユ達ともおしゃべりしたいと思ってたのよね。あ、ネプトさん達も来るのかな?
カミーユのことは最初は好きになれなかったけど、グリフォン戦以降、それも変わって来ているし。
ロンバルディア神聖国の北上……なんだか、面白くなりそうね。別に武力衝突とかするわけじゃないだろうし。
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