表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

138/286

138話 誘拐犯 2


「ひゃははは、俺達がどの程度の強さか分かっていないようだな? え?」


 両手に短めの剣を持ったスキンヘッドの男。明らかに人を誘拐してもおかしくない風貌を持ったその男は、二つの剣を器用に振り回しながら話していた。


「知っています。あなたはマギー・ケルン。15万スレイブの賞金首ですね」


「なんだよ、なかなか博識じゃねぇか。頼むから少しは楽しませてくれよ?」


 どこかの単独冒険者さんが言いそうなセリフだった。私は思わず苦笑いしてしまう。15万スレイブの賞金首か……かなり高い額だとは思うけど、どのくらいのレベルかは分からない。



「ふん……俺の相手はこの優男か」


「申し訳ありません、私ごときで……あなたは18万スレイブの賞金首、ダイダロ・ローンですね?」


「俺を知っているか。なるほど……唯の優男ではないようだな」


「嬉しい誉め言葉ですね。最近は自らの自信がへし折られる事態が多かったので……なんとか、汚名返上したいものです」


 エメルさんと15万スレイブの賞金首である、マギー・ケルンが睨みを利かしている隣では、ライハットさんと賞金首のダイダロ・ローンが向かい合っている。互いにすごい気迫だ……とても桜庭亭の中で行われている事だとは思えない。


 アミーナさんや他のお客さんは奥に隠れたようね。その場には私達以外の姿はなかった。


「ライハット様……そちらの賞金首の始末をお願いしても宜しいでしょうか?」


「ええ、もちろんです。私もアイラ殿の護衛として、少しは役立つところをお見せしなければならないので」


「そうですか……ありがとうございます」


 エメルさんとライハットさんはお互いに頷き呼吸を合わせていた。私は正直、安心していいのか分からなかった。シグルドさんやネプトさんとは違い、彼ら二人の強さの指標が分からなかったから。


 ただ一つ言えることは、グリフォンよりは弱いだろうということ。それは相手の賞金首にも言えることだけど、これではどちらが勝つか分からない。ネプトさん達のようにランキングなどがないので、強さの指標が分かりにくい弊害と言えた。


 相手の二人はそこそこ有名な犯罪者みたいだし……大丈夫なのかな?


「心配には及びませんよ、アイラ殿。相手は確かに強い……しかし、私達の戦力はそれ以上です」


「ライハットさん……?」


 まるで私の心を読んだようなライハットさんの言葉。本当に読んだわけではないだろうけど、顔色から判断したのかもしれない。


「舐められたものだな……」


「ぶっ殺してやるぜ!」


 ライハットさんの言葉に私が安心する直前……彼らの戦いは幕を開けたのだった。私はただ、無事に終わることを祈るしか出来ない。

 

宜しければブクマや評価などをいただけますと嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ