107話 オディーリアの助言 3
「違法な物って例えばどういう物でしょうか?」
「ん~、確信があるわけではないが、やはりアイテムの偽物じゃろうな」
「あ、やっぱり偽物なんですね」
「うむ、そうじゃろうが……ただし、攻撃アイテムや回復薬などでは、効果量的にすぐにバレてしまうからの。偽物とはいうても、もっと別の物かもしれんな」
確かに……効果が極端に低いエリクサーとか売ったとしても、偽物っていうのが丸わかりだしね。
「なんにせよ、イノセントのメンバーが言うておった通り、用心に越したことはない。気を付けるようになアイラよ」
「はい、わかりましたオディーリア様。心配してくださって、ありがとうございます」
「うむ、どういたしましてなのじゃ」
またオイゲン商会について分かった気がする。日々の生活はそのままに、何か不穏なことがあれば、すぐに周りの人に相談が良さそうね。私は一人じゃないんだから、頼りになる人は大勢いるし。これも私の人徳が成せる業かしら? なんちゃってね。
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「ここがキースファミリー……なかなか、珍しいアイテムを売っているそうじゃないか」
「ん? おっさん、客じゃなさそうだな? 何のようだよ?」
「歳上の者に対しての言葉遣いがなっていないようだ。これだから、最近のガキは困るのだ」
「はあ? 俺はガキじゃねぇよ、もう19歳だからな」
「19歳? ガキじゃないか、我に比べればはるかにな」
オディーリア様と別れ、インビジブルローブに身を包んだ五芒星たちと、桜庭亭まで戻って来た。あれ? なにか、キースファミリーで揉めている? ローランドとお客さん? みたいな人が口論しているようだった。
「我は37歳……お前よりも遥かに年上だ。せめて、敬語で話すべきだな」
「客でもねぇ奴に用はねぇしな。冷やかしなら、敬語は必要ねぇだろ? さっきから俺たちの店をジロジロ見やがって……」
「まあ、言葉遣いに関しては特別に大目に見てやろう、どのみち、近々笑っていられなくなるからな」
「あ? どういうことだ……?」
ローランドと話している人物は、なんだろう……? 雰囲気が妙だった。我という一人称も珍しいとは思うけど。
「我の名前はトロメア・オイゲン。かのオイゲン商会の会長を務めている。この店の近くで直営店を出すことが決定したので、その挨拶も兼ねて寄ってみたのだ」
「トロメア・オイゲンだと……?」
「左様だ」
ローランドの表情は明らかに変化していた。そして、その話を偶々聞いた私も同様に……。オイゲン商会……こんなにも早く、接近してくるとは完全に予想外だった。
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