18.その裏側で……立花心希の場合
本日最後になります✧◝(⁰▿⁰)◜✧
いよちゃんに出会ってから数週間。
テスト期間で駅前に行けなくてモヤモヤしてた。けどまさか……いよちゃんもゴーストでバイトする事になるなんて、あの時のドキドキはまだ覚えてる。
いよちゃんの事だ、他の人には迷惑掛けない様に……バイト中は普通に接してくれると思った。実際その通りだったよね?
もっと待ち伏せして、ひたすら話しかけよう。今は1人の時を狙ってるけどね? 頭の片隅に、皆と居る時に話し掛けられたらどうしようって、少しでも印象付けられたらいいなぁ。
あぁでも……なんであいつも居るの? 澄川燈子。
いよちゃんに酷い事した奴が、なんで黒前にいるの?
話を聞けば黒前大学だって? なんでわざわざこっちの大学に? もしかして、いよちゃんのストーカー? 今更必死に謝ろうって訳? 無理でしょ……なのにバイト先まで一緒にするなんて……
顔を見るだけで腹が立つ。あぁそうだ。あいつが居なかったら、あんな事にはならなかったんだ。きっとそうだ。
それなのに、何がもう嘘は吐きたくない? 知ったこっちゃないよ。そんなのどうでも良い。
ん? ちょっとまって? 黒前大学?
そう言えば再会したあの日、手を引いて行ったのって……宮原さんだったよね? そりゃ同じ高校で、1、2を争う美人の顔、忘れる訳ない。
あの様子じゃ、結構仲が良い感じ? でも澄川燈子も居る。って事は……かなりいよちゃんは、宮原さん信頼してるって事じゃない?
……そうか? だったら……そこの関係を壊せば……
私のところ戻って来てくれるよねぇ?
――――――――――――
黒前大学裏門。
あれから少し調べた。宮原千那は車で大学へ来てる。つまりここ裏門を通る。
今日はもう、講義が終わって帰ってるかもしれないけど……とりあえず待って……っ!! 来た。しかも1人!
「あっ、あの……すみません」
「えっ? はい?」
多分この人は、あの時の様子を見てるはず。何もなかったとは思えないでしょ? だから食い付くはず。それにいよちゃんが、いくら可愛いとはいえ知り合ったばかりの人に、私の事言ってる訳ない。
「宮原千那さんですよね? 私は……」
「あっ、立花……さんだよね?」
えっ? なんで私の名前……
「私の事知ってるんですか?」
「そりゃ後輩だし、東京からの転校生なら結構印象残るって。それにこの前、駅前に居たよね?」
東京……そこまで知ってる? それにあの日の事も? ……でもそれはそれで好都合かも。特に恨みはないけど、いよちゃんとの関係……切らせてもらいます。
「そっ、そこまで覚えてくれてたんですね? 嬉しいです。でも、だったら話が早いかも……」
「えっ? 話が早い?」
「はい……あの時、宮原先輩……男の人に手引かれて行っちゃいましたよね?」
「そうだけど……」
「あの人……私が東京に居た時の先輩なんです。日南太陽って名前ですよね? でも結構その……素行が酷くて……私の友達も酷い事されて、私は引っ越したんですけどね? やっぱりずっとそんな感じだったみたいで……」
「そっ、素行? 日南君が?」
「はい……だからあの時、偶然見つけて声掛けたんです。そしたら凄い剣幕で怒られて。だから、私心配になって、宮原先輩の事! あんな危ない人と仲良くしてると、きっと酷い目に遭います」
これでどう?
所詮は付き合いの浅い人同士。逆にこっちは名前も知ってるし、高校の後輩。信じる要素は多い。
それに、先輩がいよちゃんに問いただしたら、もちろん反論はするし、その情報源も聞くでしょ?
先輩が私の名前を出しても問題ない。いよちゃんが私と幼馴染だと言っても構わない。
だって、先輩は大きな声を出してるいよちゃんの姿を見てる。
その理由を問われたら、いよちゃんは私との出来事を言わないと信用はされない。
でも……そんな事言う? いくら可愛くても付き合いは浅い。信頼は出来てないでしょ? 下手したら大学中に噂されるかもしれない。
女の……その怖さを1番知ってるのは……紛れもなくいちょちゃんなんだから!
さぁ……素直に受け止めて……いよちゃんと距離を……
「えっと、心配してくれてありがとう」
はっ?
「後輩ちゃんにそこまで心配されるのは嬉しいよ? でもね?」
「日南君がどんな人なのかは、自分で決めたいから」
なっ、何言ってんのこの人?
「でっ、でも……」
「ははっ、ごめんね? でもこれは自分の性格というか……決めてる事だからさぁ。立花さんを信じてない訳じゃないよ? でもね?」
「私が知ってる日南君は、東京から来た少し照れ屋な天然パーマの男の子。かと思ったら、ノリも良くて面白い!」
頭……おかしい……
「素行が悪いとか、直接見たわけでもないし……他の人の話だけで、その人の事決めたくないんだ」
「でっでも、いきなりされるかもしれないじゃないですか!」
「それはそうだけど……私はそんな風に感じないからなぁ。家の影響かな? なんとなく雰囲気とか分かるんだよね」
マジで言ってんの? 家? 先輩の家って……なんかやってたっけ? えっと……
「じゃあそういう事だから。じゃあまたね? 後輩ちゃん!」
あっ、ちょっと!
「ちょっ、ちょっと待って……」
「心配ありがとねー? 気をつけて帰ってねぇ」
行った。行ってしまった。……ちょっと待って? あり得なくない? 人の忠告シカトして、信じるのは自分の勘?
あぁ……なんだあの人。もうちょい頭良いかと思ってたのに……最悪の展開。
はぁ……でも……まぁいいか。まだ始まったばかりだもんね? いくらでも壊してあげる。そして誰も味方が……信用出来る人が居なくなったら……最後に来てくれるのは私のところでしょ?
だよね? いよちゃん。待ってるから……私待ってるから……
いつ来てくれても……良いからね?
次話は12日頃になるかと思いますm(_ _)m
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